天にも地にもたどり着く――「ゲゲゲの鬼太郎(6期)」5話感想
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不規則になる、と書きましたが単純に遅れるだけになってしまいました。すみません。
ゲゲゲの鬼太郎(6期) 第5話「電気妖怪の災厄」
©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション



ゲゲゲの鬼太郎、6期5話を視聴。まなやねこ娘が出ず一方で死人が出てバトルも激しい……とこれまでと少し毛色の違った話をどう捉えたものか悩んだのですが、物事には善悪や良し悪しの両方、空に向かって落ちることになるかみなり様の星のように逆転するものがあるというのが今回の話からは言えるように感じました。
おへそを取られるかみなり様……だなんて今では誰も恐れませんが、その力である電気となれば「逆に」現代人はその恩恵なしでは生活できません。そこに目をつけたねずみ男は命の危機をビジネスチャンスに逆転させ、その口車に乗った雨山は組長から真逆の市長に転身を遂げます。鬼太郎もズルいもので、子泣きじじいとの将棋に負けそうになればねずみ男を言い訳にして勝負を中断してしまいます。
妖怪は良いだけの存在でも悪いだけの存在でもない……というのは鬼太郎を見ていてしばしば感じるものですが、商売が上手く行っている時こそコミカルだったかみなり様は雨山にそそのかされれば恐ろしい殺人者に変わります。皆に愛されるマスコットが投げ捨てられ、その顔が直後に化物として縦断を浴びせられるかみなり様の姿に変わったのはその二面性がはっきり出ている場面と言えるでしょう。電気はかみなり様にとって最大の武器。ですがそれは最大の弱点にも変わり得る。電磁石を利用しての太鼓のバチの奪取や、決め手の体内電気を逆に吸収されて倒される……というのも、逆転として自然な決着であったように思います。
ラスト、物語は再び当てのないねずみ男が犬に小便をかけられたり車にはねられて終わります。まるで時間が「逆転」したかのように――そういうわけですから、この5話はなんだかとても妖怪的でした。さて次回はすねこすりのお話だそうですが、今度の妖怪は人間に何をもたらすのでしょうね。
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ゲゲゲの鬼太郎(第6期) 感想リスト
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