偽物だけの価値がある――「ガンダムビルドダイバーズ」7話感想

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ガンダムビルドダイバーズ 第7話「フォース戦」
© 創通・サンライズ・テレビ東京



　「ガンダムビルドダイバーズ」7話を視聴。初めてのフォース戦が描かれた今回は、偽物の持つ価値について触れた回でもあったように思います。

　新人フォース戦……とはいうものの、今回の両チームは共に新人のみのチームとは言えません。ビルドダイバーズはGPDの上級者だったコーイチとソロ歴の長いアヤメを擁し、第七士官学校は実質的にランキング2位の第七機甲師団。言ってみればどちらも「偽物」。ロンメルがフォース名を偽りまでしたのは、新人たちに「偽り」混じりでも勝利の味を覚えさせるためでした。
　偽物性は機体にも言えるところで、コーイチのガルバルディリベイクはデザインからも名前からもガンダムグシオンリベイクを連想させずにはおきません。またモモカのモモカプルはアデリーペンギンをモチーフに改造したもの。言ってみればどちらの機体も「偽物」なのですね。対する第七士官学校側も隊長機のギャバン専用ボルジャーノンを筆頭に、ザク系なんだけどザクそのままという機体は無い偽物ぽさがあったりする。
　実際のバトルにおいても「偽物」は大きな強みとなります。作戦とはすなわち敵に勘違いさせる――「偽物」を掴ませることに意味があり、数や地形、武装などなどビルドダイバーズは様々な形でそれを成すことによって勝利を勝ち取ったのですから。ハンマーがプライヤーになるという「偽物」も面白かったですが、回転攻撃、と思いきや転倒、からのプチカプル射出してお腹ビームというモモカプルのアクションは偽物だらけで、その異質性もあってとても目立っていました。お腹ビームのポーズ、モモカちゃん鋼鉄ジーグか何かでも見たことあるんでしょうか……

　そして、勝ち得たボーナスもまた「偽物」。かつてサラに助けてもらった時に花を駄目にしてしまったのを気にしていたリクが選んだのは、花のアクセサリーでした。それは本物の花ではありませんが、リクがそれを気にしてくれていたこと、フォースの皆がそのボーナスに賛成してくれたことは本物以上にサラにとって嬉しかったはずです（「鉄華団」とかけているところもあるかな？）。またチャンピオンのキョウヤからのメッセージにしてもいわば直接かける声の「偽物」ですが、わざわざそこまでしてくれたことはリクの感激をより一層誘ったことでしょう。偽物には偽物だけの価値がある。ガンダムアニメの偽物、ガンプラアニメであるビルドシリーズが幾度も描いてきたことを改めて感じた回でした。

　さて、「偽物」相手とは言え第七機甲師団に勝利したリク達ビルドダイバーズ。次回はどんなお話が待っているのでしょうね。

＜追記＞

ビルドダイバーズの世界をシャッコーに乗ってビームローターで飛んでみたい。そもそも立体化してないがな！orz#g_bd　#gundambd pic.twitter.com/zKkWePUG22

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年5月16日

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