狩る者は狩られる者――「ゴールデンカムイ」6話感想
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ブラッドソーセージやハツでもないし、シカの肺の生食いレポとかもしやっても想像つかんよね。とりあえず噛み切りにくそうだが。
ゴールデンカムイ 第6話「猟師の魂」
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会



「ゴールデンカムイ」6話を視聴。前回は杉元達と同様に死中に活を求める人物として二瓶鉄造が登場しましたが、今回は彼と谷垣が行動を共にする描写によって、個人ではなく組み合わせとして杉元達との対としての存在感を出していたように感じました。なにせ「元軍人と狩人とイヌ科」というのはそのまま杉元とアシリパとレタラにも当てはまるのですからね。アシリパにお腹ゴロゴロしてもらったレタラのようにアイヌ犬のリョウは変顔をするし、二瓶はアイヌ料理の如く二瓶ご飯を振る舞う。彼らに親しみを抱かせる過程は、そのままこれまで本作が衆生人物に親しみを抱かせた過程が利用されています(逆に「屋根をぶち破って小屋を破壊するなよ」という二瓶の警告をチタタプ食べたアシリパが実行してたりもする)。チタタプやヒンナと違って二瓶が全てを込めてしまう「勃起」のパワーワードぶりよ。
そして両者の立場が近くなる共に、今回の話では「人間相手の狩り」と「動物相手の狩り」という境界線もまた曖昧になっています。杉元は手負いのシカに自分(人間)を重ね、二瓶は熊も人間も女の方が気性が荒いのは同じだと語ったり、自分を狙った盗人をまるで獣を狩るように殺していく。二瓶は今までしたことの無い狼相手の狩りをしようとしますが、杉元が二瓶を襲うのもまた狩りなのです。
二瓶は山で獣との勝負に負け死ぬことを願って脱走しました。果たして杉元は二瓶を熊や狼のように勃起させられるでしょうか。そしてもし二瓶が殺されるなら、それは彼にとって理想の死に様になるのでしょうか。様々な意味で、彼の生き様が気になります。
関連:
ゴールデンカムイ 感想リスト
ゴールデンカムイ 第1話「ウェンカムイ」
ゴールデンカムイ 第2話「のっぺら坊」
ゴールデンカムイ 第3話「カムイモシㇼ」
ゴールデンカムイ 第4話「死神」
ゴールデンカムイ 第5話「駆ける」

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【言及】
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