fc2ブログ
Welcome to my blog

Wisp-Blogは移転しました

ARTICLE PAGE

継承の形――「ゴールデンカムイ」7話感想


 旅順に行く人が増えそうですね。



ゴールデンカムイ 第7話「錯綜」
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
180525_03.jpg
180525_04.jpg
180525_05.jpg
 「ゴールデンカムイ」7話を視聴。二瓶との決着と新展開の今回は、「形を変えて受け継がれるもの」が多く描かれた回であったように思います。以前の経験によってアシリパを人質にする谷垣や脱獄王の異能を縄抜けに活用する白石といったアバンの出来事に始まり、この7話では様々なものが当初のものから形を変えつつも継続していました。谷垣に続いて二瓶に人質にされるアシリパ、杉元が警告されたように仕掛け弓を受ける谷垣、かつての叫び声の主であるレタラの妻狼やそこで生まれた子供など……
 退場する二瓶についてもそれは例外ではなく、狼との勝負は想像したのとは違った形の結末を迎えつつも彼に満足を与えます。またマタギである谷垣が獲物にかける祈りは、自らを獣同然に扱った二瓶に対する鎮魂ともなる。そして、二瓶の生は刺青人皮へと形を変えて杉元に受け継がれます。二瓶鉄造、出番こそわずかなものながら強い印象を残したキャラでした。

 形を変えて受け継いでいるのはもちろん後半も同様で、埋蔵金は実際より少量として(つまり形を変えて)噂が流されていたことが明かされますし、またそれを看破した鶴見中尉の中には旅順攻囲戦での無念が形を変えて受け継がれています。そしてそこに理解を示しつつも既に鶴見中尉と敵対関係にある杉元はほだされることは無いし、彼にはアシリパとの約束がある。杉元は杉元で、過去の出来事が形を変えて後に影響を及ぼしているのです。そういう重い因果と同時に、アシリパの味噌とオソマの混同という笑いまで形を変えて引き継がせてしまうんだから恐れ入ります。

 さて、強調された獣性は牛山という男に形を変えて受け継がれ、その驚異的な力自慢は形を変えて繰り返される。白石が口八丁で矛先を変えた第七師団の銃口は、果たして牛山を止めることができるのでしょうか。

関連:
ゴールデンカムイ 感想リスト

ゴールデンカムイ 第1話「ウェンカムイ」
ゴールデンカムイ 第2話「のっぺら坊」
ゴールデンカムイ 第3話「カムイモシㇼ」
ゴールデンカムイ 第4話「死神」
ゴールデンカムイ 第5話「駆ける」
ゴールデンカムイ 第6話「猟師の魂」

にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加

0 Comments

Leave a comment