相似と差異の螺旋――「シムーン」8話感想

壮絶な回だったなあ……
>拍手返信;kizitoraさん
>当時もジェリド(Zガンダム)が長い話数を掛けた業績を1話で達成したと評判を取り人気キャラに成りました。今後シムーンという話に欠かせない、ヘタレ萌えとは別の意味での人気キャラになるのですが、それは後のお話。しかしこんなにキャラが多いのに欠かせないキャラがいっぱいいるのがスゴイ。人気投票で唯一列車に負けたカイムも含めて。
当時の状況を教えてくれてありがとうございます。ジェリドですか、それは面白い例えですねw
マミーナ、今回の感想への反応を見ているとますます気になります。ちょっとドキドキしながら今後を見ていきたいなと思います。
列車以下とは、何があったのでしょうかカイム……(眼鏡っ娘好きとして頭を抱える)
シムーン 第8話「祈り」
©創通映像・スタジオディーン/シムーン製作委員会
「シムーン」8話を視聴。似ているものこそ違いが際立ち、逆に違うものの間でこそ共通点が光る。#simoun #シムーン pic.twitter.com/RFMstv8HIa
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年5月27日
宮國と嶺国の和平会談には嶺国の巫女が同席し、ならばこちらもと宮國も同席させようとすれば嶺国側は「そちらの巫女は兵士でもあるから」と掣肘する。儀式的な紋様を顔に持ち修道女のような服装に身を包んだ嶺国の巫女は、確かに宮国と違い純然たるそれに見える。#simoun #シムーン pic.twitter.com/4VGNWIgIHP
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結局、嶺国側の巫女の1人アングラスのみは会場から離れ、コール・テンペストの預かりとなる。言葉が通じないことを危ぶんだアーエル達だが、アングラスが多少なら自分達の言葉を話せると聞いて――「似たもの」があると知って安堵する。#simoun #シムーン pic.twitter.com/TUtWSCTlVD
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嶺国の神と宮国のテンプス・パティウムは元は同じ神だと言われている。だから……と言いかけたアングラスの言葉を、アーエルは「親しみがある」と言い当てる。それは多分、アーエル自身が抱いた感情だろう。#simoun #シムーン pic.twitter.com/Xj0zAlURMZ
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実際、アングラスを皆で囲んだ時のアーエルは少し子供らしさが出て見える。アングラスが他の皆の名前は復唱するのに自分だけ復唱してくれないことにむくれたり。#simoun #シムーン pic.twitter.com/yGtNM6iTb4
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戦闘要員ではない相手国の巫女を見て、皆は再び祈りを戦いに使うのはおかしいのではないか……と考える。似ているからこそ、彼女と自分達の差異に目が行くのだ。#simoun #シムーン pic.twitter.com/G2prkgdSej
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一方で、マミーナは戦争がなければ、嶺国の襲撃がなければ自分の出自ではシヴュラになれなかったと自分の過去を語る。彼女と違い元々シヴュラの家系である皆は遮りこそすれ、それを否定はしない。理解はできているのだ。#simoun #シムーン pic.twitter.com/TldOFTGBhs
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アルクス・プリーマの見学を希望したアングラスは船内の霊廟に案内され、恐らく同じ神であるからと彼女はフロエやカイムと共に祈りを捧げるが――アーエルのみは「あたし巫女じゃない」と返す。ここに於いて、2人は異なる存在である事が明示される。#simoun #シムーン pic.twitter.com/Ssa5S4Lyhd
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嶺国の船から信号弾が発射され不信に思ったアーエル達はその場を離れるが、1人残っていたカイムは銃を取り出したアングラスに人質にされてしまう。シヴュラと「違い」純然たる巫女だと思われていた彼女は実は兵士を兼ねていて、とても「似ている」存在だった。#simoun #シムーン pic.twitter.com/TPtbnaMJiE
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アングラスの目的はシムーンの強奪ではないか、宮国の巫女を2人揃えてはいけない。彼女同様に巫女であり兵士であるネヴィリル達の発想は、しかし正解に届かない。むしろ巫女ではない、アングラスと異なるアーエルだけが自爆によるシムーンの破壊であることを見抜く。#simoun #シムーン pic.twitter.com/t90YXV58Va
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聖廟でアーエルは言った。「迷ってるのに無理に結論出す方がおかしいじゃないか」と。爆弾に点火しようとするアングラスはこう呟く。「迷っていても結論は出ない」と。迷うという状態から正しい結論は出ないという意味で両者は似ている。けれど、それだけに断絶もまた大きい。#simoun #シムーン pic.twitter.com/CCKFYYcpXc
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自爆の直前、アングラスは「アーエル」と叫んだ。なぜ自分の名前を、というアーエルの疑問に対するリモネの言葉はあまりに残酷だ。嶺国の言葉では斎場の愛、神への愛を指して「アーエル」と言うのだと。#simoun #シムーン pic.twitter.com/wQhrtWCONU
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神への祈りも捧げないアーエルの名が、アングラスには神への至上の言葉。末期の言葉は自分の名を呼んだのではなく、神への祈りの言葉。自爆を察したアーエルには、アングラスがどうしてそんな事をできるのか分からない。似ているものの間にある、越えがたい断絶。#simoun #シムーン pic.twitter.com/Zr4kueuJK1
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「分からない、分からないよ。よく分からなくなった」断絶は「まだ選ばない」事を迷っていなかったアーエルの心を挫く。けれどそれこそは、出自を始め何から何まで「違う」ネヴィリルとの共通点だ。だからこそネヴィリルは、アーエルとパルを組むことを決める。#simoun #シムーン pic.twitter.com/wvfpzgGcbY
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空を汚さず飛ぶアルクス・プリーマは自爆攻撃で宮國の船と「同じ」ように黒煙を吐くようになっているのが、それは当然ながら「同じになったよ仲良くね」ではない。交戦状態、敵味方という違いが鮮明になった状態だ。#simoun #シムーン pic.twitter.com/7DvqDoMjth
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自爆によりアルクス・プリーマの右甲板からは黒煙が吹き出し、一時的に水平を取り戻した艦の左甲板から残存戦力であるコール・テンペストのシムーンは飛び立つ。それは、どこからどこまでの釣り合いが取れたことを意味するのだろうか。#simoun #シムーン pic.twitter.com/5q4qTu6byU
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さて、スタッフ情報を見ると原作の小山田風狂子の担当脚本回はこれがラストみたいですね。これまで個人的に印象に残った回は多く氏の担当回であり、今回も相似と差異の螺旋のような構造が素晴らしい内容でした。最後にとてもいいものを見せてくれたのではないかなと思います。#simoun #シムーン
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また、当時のマミーナへの反応を知りたいという先週のつぶやきに何人かの方がお返事をくれました。ますますこの子の今後が気になった次第です。ありがとうございました。#simoun #シムーン pic.twitter.com/GMSLEWh7Ml
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関連:
シムーン 感想リスト
シムーン 第1話「堕ちた翼」
シムーン 第2話「青い泉」
シムーン 第3話「遠い戦争」
シムーン 第4話「近い戦争」
シムーン 第5話「白い孤独」
シムーン 第6話「傷と痛み」
シムーン 第7話「公海上空にて」

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