愛が為に墜ちる――「シムーン」11話感想

悪魔になってでも。
シムーン 第11話「共同戦線」
©創通映像・スタジオディーン/シムーン製作委員会
「シムーン」11話を視聴。コール・テンペストの誇るワガママロリータ、フロエを主役としたお話。#simoun #シムーン pic.twitter.com/tu9pzHqZ2y
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月17日
目的地に着いたメッシスは地に降りる。下降とはつまり墜ちることであり、着地した艦には粗野な男の兵士達が乗り込んでくる。共同戦線を張るのだドミヌーラはと言う。#simoun #シムーン pic.twitter.com/UicruuhuiD
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兵士との共同戦線の内容とは、シムーンを輸送機として戦略目標のウーベルの町付近まで運搬するというもの。運搬後の戦闘は兵士が担うため、そこにはリ・マージョンの余地すら無い。#simoun #シムーン pic.twitter.com/RHxRNKykAL
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輸送用の特殊兵装を装備させられたシムーンは不格好だ。もはや祈りのためですら無いその姿に対する「美しくない」という表現は、美術的であり概念的。#simoun #シムーン pic.twitter.com/ku4MrW9Z2U
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狭い艦に共に乗り込んだ男達の視線に晒され、シヴュラ達は「どんどん汚されていくな、私達」と感じる。しかしそんな中、フロエだけは全く困っていない。恋の好きな彼女は兵士の1人、マスティフを気に入ってしまったからだ。#simoun #シムーン pic.twitter.com/Pp6NIubP6h
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人目も気にせずいちゃつく2人にマミーナは苛立つが、ユンは自分達も同じかもしれないと諭す。「余裕が無ければ、相手のことを考えてる暇など無い」。できればあの2人のように分かり合いたいと。#simoun #シムーン pic.twitter.com/lBkS1ABW48
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シヴュラは恐れ多い存在であるというマスティフの考えは、フロエとの合流で変わっていく。それはフロエの、シヴュラの神性を分解していくということでもある。#simoun #シムーン pic.twitter.com/zQohY5vMhl
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目標のウーベルの町はマスティフの生まれ故郷、中央広場の塔の天辺から見る朝の景色が美しい町。そう語る彼を、フロエは強く守りたいと願う。#simoun #シムーン pic.twitter.com/QmMBkSqhNJ
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地表スレスレ、「墜ちる寸前」で飛行し兵士達を届けたアーエル達だったが、作戦は敵に読まれていた。輸送後は撤退する手筈だったが、ネヴィリル達は支援に向かうよう方針転換する。#simoun #シムーン pic.twitter.com/ROnh7kQUdq
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それは空中戦と異なり、「目に見える人を殺す」という事だ。ドミヌーラは迷いなく機銃を掃射するが、カイムには撃てない。6話の戦闘ごっこを思い出すと皮肉な仕打ちである。#simoun #シムーン pic.twitter.com/CW19Rus5rF
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しかしそれでは埒が明かない、このままでは「目に見える兵士達」が死ぬ。アーエルに促され、ネヴィリルはリ・マージョンの使用を決断する。それは、ウーベルの町を壊すのと同義である。#simoun #シムーン pic.twitter.com/7ZYTtCSZiZ
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故にフロエは一旦は拒絶する。「駄目だよ。そんな事したらマスティフが、マスティフの町が!」それが町というよりマスティフの心を壊す事だと知っているからだ。#simoun #シムーン pic.twitter.com/9rZ52bUKkX
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けれど使わなければマスティフはきっと死ぬ。だからフロエは鉄のリ・マージョンを使う――下方でやめろと叫ぶ彼の声を無視し、町の中央の塔、そして天使のオブジェは破壊される。フロエは彼にとっての天使ではなくなる。#simoun #シムーン pic.twitter.com/fhs48SBudA
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ある種の信仰を打ち砕かれ、マスティフはシムーンは神の乗機ではなく悪魔だと呟く。1話でただの機械と呼ばれたシムーンは、そこまで堕ちた。どんな思いでフロエがリ・マージョンを使ったかなんて、マスティフに考える「余裕なんて無い」#simoun #シムーン pic.twitter.com/zXXM69xJ3b
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けれどそんな彼を、隊長は「これ以上あんな子供達に戦争をさせるんじゃない。これはな、俺達の戦争なんだ!」と怒鳴りつける。俺達の戦争、という言葉は、審問会でのネヴィリルの「誰かのせいにしたくない」という言葉を思い出させる。#simoun #シムーン pic.twitter.com/dk6H4uPmVk
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シムーンが悪魔なら、悪魔にしたのは俺達だと隊長は言っているのだ。シヴュラは戦争に従事する者に見えないとか、輸送さえすればいいとかいった無礼にも思える発言は、むしろ彼女達を戦わせたくない気遣いだったのだろう。#simoun #シムーン pic.twitter.com/kV0k2HvEUL
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そういう、フロエと隊長が共に神性を貶め辱め、むしろその先に……というのが酷くて美しいお話でした。アイキャッチのパライエッタのアイキャッチでの嘆きに笑うんだが、後半に完全に印象を持っていかれてしまう。いや、しんどいわ……#simoun #シムーン
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関連:
シムーン 感想リスト
シムーン 第1話「堕ちた翼」
シムーン 第2話「青い泉」
シムーン 第3話「遠い戦争」
シムーン 第4話「近い戦争」
シムーン 第5話「白い孤独」
シムーン 第6話「傷と痛み」
シムーン 第7話「公海上空にて」
シムーン 第8話「祈り」
シムーン 第9話「審問」
シムーン 第10話「籠の鳥」

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