価値と欲得――「ゲゲゲの鬼太郎(6期)」13話感想
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今日は外出のため、シムーン感想は明日になるかもしれません。すみません。
ゲゲゲの鬼太郎(6期) 第13話「欲望の金剛石!輪入道の罠」
©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション



ゲゲゲの鬼太郎、6期13話を視聴。今回は欲得と嘘の絡み合うお話であったように感じました。
鬼太郎は「上手い話には裏がある」と言い、実際今回のお話は嘘に塗れています。ダイヤの製造工程、原石ツアー、偽情報。ねこ娘は宝石をきれいだと思う感情は男女で違うものでもないといいますが、上手い話に見境がなくなるのは人間どころか妖怪の輪入道ですら例外ではない。
真贋を見抜くのは本当に難しいことで、欲得が絡むとそのための眼は更に曇っていきます。1本100万円のワインの味の価値が本当に分かっている人なんてそうはいないし、ダイヤ生産に眼がくらんだシンジケートは銃弾1発と人命の価値の軽重もおかしくなる。輪入道もまた、魂を悔いたいと言う欲求を暴走させて短期的な食事に走り、ダイヤ回収の作業員はおろか自分に餌を持ってきてくれるシンジケートの構成員すら食べてしまう。
話を重ねますが、真贋を見抜くのは難しいことです。まなを装ったねずみ男の手紙が嘘であることはすぐにバレますが、ねこ娘も砂かけばばあもねずみ男がそこまで見苦しいことをする切実な真までは目が届かない。それでも欲得を離れれば見えるものは確かにあって、だからこそ鬼太郎は人間やねこ娘を助けることに見返りも求めなければ、ねずみ男がどれだけ懲りないと分かっていても友である彼を助けに行く。ねずみ男も今回、自分の危険を顧みず鬼太郎の支援に向かったのでしょう。
風刺を利かせつつ、説話的な部分が上手く忍ばせてあって鋭さのある回でした。
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