New ガンダムブレイカー シリーズ初体験者の感想
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先日、Newガンダムブレイカーの全ルートをクリアしました。ガンプラの実物は離れてもう随分な時間になりますが、ビルドダイバーズを見ていたらせめてデータ上ででもガンプラに触れたいな、と思いまして。PS4Slimを買って特典のためにDL版を予約購入して……β版が出る前だったこともあり、まさかこんなに問題作になるとは思いもせず。
タイトルの通り旧シリーズは未プレイ、そもそも3Dでガンダムが動くゲームなんてガンダム無双3以来という1プレイヤーとしての感想を、アセンブル、アクション、シナリオの3点に分けて書いていきたいと思います。
<1.シンプルでとっつきやすいが、愛着を抱きにくいアセンブル>

ガンブレの1番のウリと言えば、データ上でパーツを組み合わせ塗装し、自分だけのガンプラを作れること。前作にはパーツの育成要素があったそうですがそれがなく、手に入れた瞬間から(一応の)完成品を使用することができます。パーツ購入はお値段高めですが、そのあたりの苦労もパッケージされたものなのかな、という印象。
ただ組み上げたら文字通り完成なので、機体に対して「手塩にかけて育てた」というような愛着はあまり抱けません。育成要素が無いなら取っ替え引っ替えしてやっと見つけた最良の組み合わせというのが代替になるかと思うのですが、選択肢としてあの機体は……と調べてみると「前作実装済だが本作では今後実装予定」というものが多くて焦れったくなります。
また組み合わせ要素としてインナーフレームの選択があり、本来ならそのどれを選ぶかやフレームの長所・短所に合わせたパーツを使用するかといったものも選択の喜びになるかと思うのですが、現状は主に移動速度に優れるサーチフレームを選んでおけば多くの局面に対応できるため、上手い人でなければ選択肢としては弱い状態です。
遠近の武器についても根本的な立ち回りを変えるほどとはいかず、少なくとも僕の場合、同じフレームではどうにも同じような戦い方になってしまって個性を感じ難かったのが正直なところだったりします。ビルダーズパーツの武器が使えればまたちょっと違うのかもしれませんが……
なお本作ではビルダーズパーツの装備ポイントの制限がなくなり、ビルダーとして卓越した腕を持つ人にはすごい作品を作れるゲームになり得ると思うのですが、それも新機体の配信ペースが遅いのがネック。
新機体は現状では1週間に1機がアンロックされイベントミッションで確定登場、翌週になると他の既存機体と一緒にランダムでイベントミッションに登場……という方式で追加されており、新機体を手に入れるには全く同じ場所で全く同じ敵ネームドと毎週戦わなければならない、というわけの分からない方式です。後続の購入者に全く優しくありません。
100機以上の無料追加を1週1機でやると2年かかる計算になってしまうので、現状アンロック式で判明している約20機(これだけで5ヶ月の計算!)以降の機体追加については早く計画を発表してもらえたらと思います。
<2.戦うだけが全てではないが、画一的な立ち回りを求められるアクション>

ガンプラを組み上げたらいざバトル!ですが、本作は名有りの敵を倒せば終わりというものではありません。自分も相手も基本的には撃墜されても数秒後に再出撃となり、勝敗はゲーム中に提示されたクエストの達成で得られるポイントの多寡によって決められます。
クエストには特定パーツの回収など直接的な戦闘以外の達成を求めるものもありますが、それらのクエストがどのステージでも全て求められることは変わりません。つまりゲームにおいては特定の用途に特化した行動を取るより、全局面に対応できるようガンプラを組んで全てのクエストに挑んでいくことを求められるわけで。どのステージでもストーリー上で誰が相手でもやることはあまり変わらない、という状況に陥ります。シナリオ構造上の問題(後述)で、別ルートを選んでもほぼ同じ行動をすることになるのもまた繰り返しの印象を強めています。
使用武器が格闘系に制限される、ひたすら回収だけを求められるなどステージ毎に違いがあったり、一緒に戦うヒロインの性能的な自己主張がもっと強ければ印象も違ったかもしれません。
なおクソの目玉として言われるRTCですが、アップデートで第3勢力(わらわら湧く雑魚)からの攻撃では外れなくなったことで意識する場面はかなり減りました。同様にわっしょいとかお手玉とか言われる敵の集中攻撃に対しても状況は限られるため、慣れれば遭遇する機会はかなり減るはずです。速度についても、サーチフレームとアビリティを併用すれば別のゲームのような速さが出ますよ(他のフレームにも分けて)。あと手持ちの核はアップデートで罠武器化してるので使わないことをおすすめします。
<3.コンセプトを感じるキャラクター配置、代わり映えしないシナリオ>

本作は隠しを含め7人のヒロインが登場しますが、物語の流れは基本的に共通しています。「ガンプラバトルの強さで全てが決まり、横暴すら許される画一的な生徒会の方針はおかしい。もっと色んなガンプラの楽しみ方があっていいはず!」というもの。つまり多様性を主張していくわけですが、その点でヒロインごとにルート分岐するギャルゲー的なシナリオデザインは正解だと思います。だって、同じような道をたどりながらもヒロインによってあり方が異なる、というのはそれだけで多様性の提示になるわけですからね。ですが、配置ほどシナリオが多様であるとは感じませんでした。
なにせ敵役が現れる順番もそれと戦う理由も、戦うステージすらルートによって変わることがないのです。リベンジを挑んできたショウゴを宇宙ステージで返り討ちにして、マリカを脅迫するサカキを雪原ステージで破り、リアルな塗装以外認めないシロイを砂漠で討ち、冷徹な副会長を地下基地ステージでデレさせ、データステージで会長と戦う。あとは合間にヒロインごとのペアミッションがあること以外、一部を除いてどのヒロインルートでも変わりません。ゲームにする手間によるシナリオの制限という印象を受けますが、せめてそれぞれと戦うステージを変えてくれ……
全ヒロイン攻略後に全てのルートはボーナスミッションという未来に収束するわけではありますが、こう代わり映えしないと多様性より共通点の方を強く感じました。
なおボーナスミッションでは全ヒロインが主人公に思いを寄せているので「恋もパーツも奪い合い!?」というキャッチフレーズは主人公が奪われる側として成立しているのですが、ヒロイン同士で鞘当てしたりするわけでもないので実感は薄いです。せめてハーレムアニメみたいにラッキースケベか何かで誘惑して!(脱線)
<総評>

というわけで本作のアセンブル、アクション、シナリオについて僕の印象を書いてきましたが、どれも共通しているのは「広そうな間口の割にすぐ出口についてしまう」ということです。自分なりに他の道を見つける余地は(今後の調整も含め)あると思いますが、それはだいぶ入り組んだ隘路なのではないでしょうか。
アップデートによる改善もあって、本作は遊べないレベルのゲームか?と聞かれればNoだと思います。でも多くの人が長く遊べるゲームか?と聞かれれば、それもまたNoではないかと思います。
以上、楽しんでいるけど割と早々に飽きてもいる人間の感想でした。可能であればまた、本作をできるだけストレス少なく遊ぶ方法についても書きたいと思います。

はぁマリカちゃんかわいい。眼鏡っ娘最高。
P.S.
本作の値崩れについて「昔アンサガってクソゲーがあって〜」と語ろうとする人をたまに見かけますが、アンサガは現在はスルメゲーとして評価されることが多いのでそのあたりはご承知願います。
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