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揺らぐ境界線――「からくりサーカス」10話感想


 パンタローネ様の中学生時代の淡い恋物語をカットだと!?(かってに改蔵並感



からくりサーカス 第10話「フランシーヌ」
©藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン
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 「からくりサーカス」10話を視聴。前回から引き続き描かれる過去は梁先生から鳴海(の中の白銀の記憶)に引き継がれます。つまり語り部という道化と観客の境が曖昧になるわけですが、それは今回の話の悲喜劇双方に関わっていたように思います。


白銀「その一言で私の憑き物が落ちた」
 白銀は自分の怒りを白金に思い知らせるつもりでしたが、思い知らせたのは自分のフランシーヌへの求婚がどれだけ白金を壊したかということでした。加害者と被害者の構図ははっきりしていたはずが、その境は曖昧になってしまいます。

フランシーヌ「私は9年もの間、金と暮らしたの。その意味が分かりますよね。」
 フランシーヌ自身も苦しんでいたことですが、強奪と9年の月日は彼女が共に歩む人の境をいくらか曖昧にしてしまいました。白金はフランシーヌの心は自分には向けられていないと思っていましたが、実際のところそれは彼にも注がれていたことを白銀は語ります。

白銀「この水は、人の心を溶かして保つ」
 白銀の溶けたアクア・ウイタエは、それを飲んだ者に彼の知識・技術・感情といったものを写し込みます。動いているのはルシール達しろがねだけれど、その心は全てが当人のものとは言い難い。自他の境は曖昧です。

 溶け合うように境界線は崩れ、そしてそれはまだ残っている中身との衝突を始めます。人形に過ぎぬ筈のオートマータはフランシーヌを笑わせるために境を超えて道化を目指し、そのために擬似体液えはなくアクア・ウイタエを己が血としようとする。白金が生死と手に入らないものの境を飛び越えようと作り上げたフランシーヌ人形は、皮肉にもかつての彼の心の中のフランシーヌを写し込んだようになってしまう。

 境が曖昧になるとしても、必要なのはおそらく溶け合うことではない。梁先生は一連の出来事を「一族の犯した罪は私がケリをつける」と内部化しつつも、一方でアクア・ウイタエを飲んで自分を他人と溶け合わせてしまうことを拒絶します。そして鳴海は「本物の人生を生きた」という 梁先生の言葉はフランシーヌの最後の言葉と同じだったのではないかと推測する。それらはきっと先週、しろがねが勝の中に鳴海を見たのと同じものです。溶け合うのではなく、他は他として自分の内に抱え込むこと。未だアクア・ウイタエに支配されない鳴海には、その猶予が残されている。
 さて、次回はひときわ大きな舞台の始まり。ロッケンフィールド先生とファティマ以外にここで新たに登場するしろがねのキャスティングは発表されていませんが、果たして誰があの多彩なしろがね達を演じてくれるのか楽しみです。

関連:
うしおととら(アニメ・原作漫画・小説) 感想リスト

からくりサーカス 感想リスト

からくりサーカス 第1話「開幕ベル」
からくりサーカス 第2話「約束」
からくりサーカス 第3話「奈落」
からくりサーカス 第4話「コラン」
からくりサーカス 第5話「サーカス〜出発」
からくりサーカス 第6話「地獄」
からくりサーカス 第7話「Demonic」
からくりサーカス 第8話「一瞬の始まりと終わり」
からくりサーカス 第9話「記憶」

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