記憶の流れが時を紡ぐ――「RErideD-刻越えのデリダ-」12話感想

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RErideD-刻越えのデリダ- 第12話（最終回）「総ては在るべき場所へ 」
©RErideD partners

「RErideD-刻越えのデリダ-」最終回12話を視聴。世界は改変され、デリダはマージュと恋仲に。ヴィドーは妻を失わない。マユカは両親と共にあり、グラハムは車ではなくオートマタの中にある。総てが在るべき場所だ。しかしそれを見る僕には悲しみが付きまとう。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

それはそれらが総て、何かを失う事を伴っているからだ。リボン付オートマタのハドソン夫人はいない。マユカはヴィドーをパパと呼ぶことなんてない。グラハムは2人と共にいない――そしてユーリィは、デリダと共にいられない。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

マージュを完全隔離しつつ不動のヒロインに、同時にユーリィを報われないヒロインとして感情移入させる配置したからこそ、このあるべき改変が良かった良かったと素直に受け止められないものになっている。酷い計算づくだよ眼鏡っ娘好きの僕の心臓を止める気か！#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

他の面々にしても、アンゼリカは狂わない代わりにドナは存在しなくなったし、アンドレイは殺されない代わりに財と地位を失う。ジャキスも死なずに済んだ代わりに、あのデリダとの和解の時間は消えてしまった。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

最後のタイムライドで消費されたのは事実上、皆の記憶だ。ならば、私達が見たこれまでは消えてなくなってしまったのだろうか？　否。私達（またはデリダとマージュ）の残された記憶の流れに沿って世界を見るなら、時が遡ろうとこれまでの11話はこの最終話の「過去」なのだから。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

マージュはデリダの死んだ未来を「過去」とし、そうならない過去を「未来」として繋げた。デリダは滅びに瀕した未来を「過去」とし、そうならない過去を「未来」として繋げた。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

デリダやマージュとて何も失っていないわけではない。2人の消費された記憶は、トラウト理論を再び未完成に戻してしまった。けれどデリダがその研究に誠実に向き合いたいと願うなら、それはいつか未完成を完成したものに改変するはずだ。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

消去されず奥底に残った思いは、いつか皆をまた巡り合わせるだろう。そういうように、本来交わらなかった未来を改変するだろう。本当に総てが在るべき場所へ戻るのはその時なのではないか。そんな風に思った。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

ほろ苦さとそれでも残る暖かさに、どこか懐かしい美しさを感じた作品でした。来年BD-BOXが届いたら、僕もまたタイムライドしたいと思います。スタッフの皆様、お疲れ様でした。#rerided

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

それにしても1話のダクト落下、文字通り無限の選択肢の中のただ1つの答えだったんだな。#rerided pic.twitter.com/q7szHsMFYq

— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年12月20日

関連：
RErideD-刻越えのデリダ- 感想リスト

RErideD-刻越えのデリダ- 第1話「目覚めた場所」
RErideD-刻越えのデリダ- 第2話「世界に残されたものは」
RErideD-刻越えのデリダ- 第3話「集まった者たち」
RErideD-刻越えのデリダ- 第4話「時間跳躍者」
RErideD-刻越えのデリダ- 第5話「棄てきれぬもの」
RErideD-刻越えのデリダ- 第6話「探る者、隠す者」
RErideD-刻越えのデリダ- 第7話「それぞれの、愛」
RErideD-刻越えのデリダ- 第8話「時のさだめ」
RErideD-刻越えのデリダ- 第9話「強い絆」
RErideD-刻越えのデリダ- 第10話「手放したもの」
RErideD-刻越えのデリダ- 第11話「静かな場所」


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