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人形に振り回される――「からくりサーカス」15話感想

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 ゴイエレメスはカバンの外に出ると膨れる設計にでもなっているのだろうか。



からくりサーカス 第15話「はじまりの場所へ」
©藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン
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 「からくりサーカス」15話を視聴。勝は3体の懸糸傀儡を得たわけですが、そのいずれも今の彼は十全に操ることができません。ゴイエレメスは重過ぎ、キャプテン・ネモはフワフワしてやりづらく、ジャック・オー・ランターンも飛ばすのに手一杯で話しかけられるのも困るほど。端的に言って勝は「人形に振り回されて」います。そしてそれは、けして彼だけに限ったことではない。

 鳴海やしろがね、仲町サーカスの皆との出会いで今の自分を手にした勝でしたが、それでも彼がからくり屋敷を訪れるのは貞義のてのひらの上でした。かつて黒賀の者達を殺し合わせる餌とされた時と変わらず、勝は貞義の「人形」です。そしてその人形が貞義の人格をダウンロードされた存在だと信じ、黒賀の人形使いはおろか実は生きていた正二までもが血眼で勝を追い詰める。知恵も勇気も兼ね備えているとは言えあくまでも少年に過ぎない勝を悪鬼と信じて狙うさまは、彼らもまた「人形」に振り回されていると言えます。

 しかし、人形に振り回されているのはけして勝や正二だけではありません。深慮遠謀に見える貞義の入念な準備はあくまでアクシデントに備えたもの。すなわち彼の不安の現れです。もしダウンロードが全てできなかったら。もしダウンロードできても上手く記憶が戻らなかったら。もし記憶が取り戻せても他の者に襲われてなす術がなかったら。貞義は勝という人形に起きるそれら全ての可能性に備えなければならなかった。それはつまり彼もまた、人形に振り回されていたということに他なりません(初めて勝に会った時も、あれこれ聞いたのは彼が自分のダウンロード先として欠陥を抱えていないか怖かったのでしょう)。全ての糸を引いているように思える男すら、全てを操ることはできないのです。

 幼い勝が飛ばした凧、奴凧は人の形をした凧。つまりこれも「人形」です。凧は人の手あって初めて空に浮かぶことができますが、しかし人の手だけで飛ぶわけではない。気まぐれな風に合わせて凧は空を舞い、人が踏ん張ることで飛び続け人に喜びを与えることができる。そうしたただ操られるだけでない関係を、勝は築くことができるのでしょうか。

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 それにしてもここに青鳥軒を入れてくるサービス! 録画再生を始めて1分と経たずにポーズしてしまいました。

関連:
うしおととら(アニメ・原作漫画・小説) 感想リスト

からくりサーカス 感想リスト

からくりサーカス 第1話「開幕ベル」
からくりサーカス 第2話「約束」
からくりサーカス 第3話「奈落」
からくりサーカス 第4話「コラン」
からくりサーカス 第5話「サーカス〜出発」
からくりサーカス 第6話「地獄」
からくりサーカス 第7話「Demonic」
からくりサーカス 第8話「一瞬の始まりと終わり」
からくりサーカス 第9話「記憶」
からくりサーカス 第10話「フランシーヌ」
からくりサーカス 第11話「ファンファーレ」
からくりサーカス 第12話「「顔無し」司令」
からくりサーカス 第13話「ルシール」
からくりサーカス 第14話「夜更けの海」

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