あなぐらに蜘蛛の糸――「どろろ」7話感想
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それは何人掴まれる?
どろろ 第7話「絡新婦の巻」
どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

「どろろ」7話を視聴。再び喋らぬ百鬼丸を見るどろろの脳裏に琵琶丸の言葉が蘇る。「あなぐらの中から出てきたもんが、鬼だったってことにならねえようにしなよ」……百鬼丸の心は再びあなぐらの中、今回訪れる落ち窪んだ立地の村もまた、あなぐらの中。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
その見立て1つで今回の話の構図は明瞭だ。単なる労働力としての酷使、野生じみた食事、ろくな作法もない食べ方、領主に始末されかねない部下。この村は誰にとってもあなぐらであり、そこから多くの者が人間らしい姿を求めて抜け出そうとする。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
同時に、琵琶丸の言葉が示すように今回の話は明確にこれまでの延長線上にある。妖刀の巻も守小唄の巻も、あなぐらから出てきたのは鬼のように惨たる結末だった。つまりあなぐらから鬼以外を出すのなら、今回の結末は幸せなものでなければならない。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
そのために必要なのは、互いが互いを等しく見ることだ。人も虫も化物も等しく見る弥二郎の目線と、人間を餌としながらも殺さぬ絡新婦の目線は絡み合い、それは百鬼丸とどろろにすら届く。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
もちろんそれだけで上手く行くわけではない。絡新婦と違い田之介は殺しに至り、また相手を等しく見るからこそ自分が許せなかったし、百鬼丸はそれを聞けずに妖刀の巻は「かなーり後味の悪い結果」になった。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
偶然の出会いだった絡新婦に謝るかのようにしてどろろは蜘蛛に謝り、百鬼丸は初めて笑う。彼は取り戻したのだ、例えあやかしを倒したのでなくとも。そうしてどろろと百鬼丸も、互いを等しく見ることに近づいていく。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
これまでは奪って奪い返して、その度に誰かが取り返しのつかぬ痛手を負って幸せがすり減っていった。今回の結末は泡沫の夢なのか、それとも。話の1/4を過ぎたことを感じさせる回であったように感じました。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年2月20日
関連:
どろろ 感想リスト
どろろ 第1話 「醍醐の巻」
どろろ 第2話 「万代の巻」
どろろ 第3話 「寿海の巻」
どろろ 第4話 「妖刀の巻」
どろろ 第5話 「守小唄の巻・上」
どろろ 第6話 「守小唄の巻・下」

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