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共有がもたらしたのは――「からくりサーカス」18話感想


 彼方を越えて。



からくりサーカス 第18話「微笑」
©藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン
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 「からくりサーカス」18話を視聴。前回前々回と「共有」が大事に描かれてきましたが、今回はそれを受けて「共有」が何をもたらすかについて触れた回であったように思います。

 本来は殺し合う立場のアンジェリーナとフランシーヌですが、エレオノールの誕生の瞬間に立ち会った=共有したことで、アンジェリーナはフランシーヌを壊したくないと感じるようになりました。なおも警戒していたギイもまた、エレオノールへの愛情を共有することでフランシーヌに向けた矛を収める。
 一方で今回では、共有されないこともまた大きく事態を動かしています。「正二が村人を隣の祭りに案内した」という情報が共有されないことは不穏を生み、村を襲ったオートマータとフランシーヌは誰が主人であるかの認識を共有しないことはフランシーヌに痛撃をくらわせることになる。
 まとめて言えば、共有することは和解を、共有しないことは争いを生むのだと見ることができます。エレオノールを託されたフランシーヌは人間を苦しめてきた自分がいかに恐ろしい存在であったのかを悔いますが、それは彼女が人間の苦しみを「共有」した結果であり、もし彼女が真夜中のサーカスに戻ることあらばもう人間を苦しめないようにしていたはずです。そして彼女をそこまでさせたのは、アンジェリーナ達が自分を信用してくれ=自分の気持を「共有」してくれたからに他なりません。

 ギイは瀕死のアンジェリーナをママンと呼び関係性を共有することで悪い子からいい子になり、フランシーヌはエレオノールが何に苦しんでいるのかを共有することで彼女を泣き止ませようと――和解しようとします。そしてそれは相手の微笑に自分も微笑することによって成される。すなわち笑顔を「共有」することで果たされる。自分が笑顔になる方法は、相手を笑顔にすることだった。それは彼女が人々を苦しめてきたゾナハ病と同じ構図であり、ゾナハ病患者が他人の笑顔によって肉体的に人間の機能を取り戻すのと同じことなのでしょう。最後に彼女は、人形から道化になって消えていきました。

 共有は、生きている者同士でしかできないわけではありません。ギイは痕跡から、フランシーヌがどうやってエレオノールを助けたのか推測します。彼女が見つめたのと同じ夜空を見上げ、思いを馳せます。帰れぬあの世の境界線の向こうに行ってなお、共有は為されている。それは、共有されることによって生き延びたエレオノールあってのものです。時を越えて勝や私達は過去を共有していっているわけですが、さて次回は。

関連:
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からくりサーカス 感想リスト

からくりサーカス 第1話「開幕ベル」
からくりサーカス 第2話「約束」
からくりサーカス 第3話「奈落」
からくりサーカス 第4話「コラン」
からくりサーカス 第5話「サーカス〜出発」
からくりサーカス 第6話「地獄」
からくりサーカス 第7話「Demonic」
からくりサーカス 第8話「一瞬の始まりと終わり」
からくりサーカス 第9話「記憶」
からくりサーカス 第10話「フランシーヌ」
からくりサーカス 第11話「ファンファーレ」
からくりサーカス 第12話「「顔無し」司令」
からくりサーカス 第13話「ルシール」
からくりサーカス 第14話「夜更けの海」
からくりサーカス 第15話「はじまりの場所へ」
からくりサーカス 第16話「出会い」
からくりサーカス 第17話「訪れし者」

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