見えないばんもん――「どろろ」12話感想
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それはすなわち、越えられないばんもんなのか。
どろろ 第12話「ばんもんの巻・下」
どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

「どろろ」12話を視聴。多宝丸は真実を知る。縫の方も外へ出る。ばんもんは崩れ落ちる。目に見える境界線は消え去る。しかし目に見えるものが全てであれば苦労もさしたるものではない。そんなことを突きつけられたように感じた回でした。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
先に述べたように、今回の話では錯誤や無知という名の境界線が取り払われている。多宝丸や縫の方のみならず、百鬼丸とどろろも醍醐家の秘密とそれがもたらしたものについて知った。景光の非道も知った。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
知ったなら、景光の言い分とその理も知らなければならない。景光は「己の武名」のため子を捧げ国を富ましていることを否定しない。そういう彼だからこそ、「己の善良さ」のため国を捧げ兄を救うのが同じだと多宝丸に指摘できる。彼の言葉は、境界線の向こうの縫の方の言葉の裏返し。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
かつて琵琶丸は、目の見えぬ自分には目の見える者には見えないものが見えるといった。境界線もまた目に見えるとは限らない。あるのだ。鬼神や外道の意味を裏返してしまう境界線が。非道と成すべきことを共に包んでしまう境界線が。愛と救いを隔ててしまう境界線が。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
その境界線は、目に見えるものより遥かに越え難い。母親と再会した助六とどろろ達の間にはばんもんもなにもない。しかしその間には、旅に出る/出ないを言葉にする必要すらなく語る境界線がある。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
その境界線は、目に見えるものより遥かにあやふやだ。百鬼丸にとって「おっかちゃん」ですらその向こうにあって温もりを与えてくれない。しかし何の血の繋がりもないどろろは百鬼丸の境界線の内側に入っていて、自分がついてると言ってくれる。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
仏像はおそらく、縫の方の命を救った。そして救ったことで力を失い、最後の鬼神が解き放たれた。それはきっと、境界線を挟んで新たに幸も不幸も撒き散らすのだろう。百鬼丸とどろろも、自らが鬼神を倒す意味についてもう無自覚ではいられないのだ。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
誤解なく分かりあった先に手を取り合えない、名有の人死にこそなくとも重い石を渡されたような心地です。1週挟んだ後半、この先に煩悶をやわらげてくれる何かはあるのでしょうか。楽しみ……というより、見ずにはおかれません。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
ところで後半には賽の目の三郎太の出番あるのかしらん。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年3月27日
関連:
どろろ 感想リスト
どろろ 第1話 「醍醐の巻」
どろろ 第2話 「万代の巻」
どろろ 第3話 「寿海の巻」
どろろ 第4話 「妖刀の巻」
どろろ 第5話 「守小唄の巻・上」
どろろ 第6話 「守小唄の巻・下」
どろろ 第7話 「絡新婦の巻」
どろろ 第8話 「さるの巻」
どろろ 第9話 「無残帳の巻」 *感想お休みのため欠番
どろろ 第10話 「多宝丸の巻」
どろろ 第11話 「ばんもんの巻・上」

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