見えてる過去がすべてじゃない――「ゲゲゲの鬼太郎（6期）」51話感想

2019/ 04/ 14 (Sun)

見えてる過去がすべてじゃない――「ゲゲゲの鬼太郎（6期）」51話感想

CATEGORY: Wisp-Blog
TAG: アニメ_2019年春アニメ

　さようならロリねこの過去。僕らは君のことを忘れない（爪でズタズタに引き裂かれながら）。

ゲゲゲの鬼太郎（6期）第51話「閻魔大王の密約」
©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション

　「ゲゲゲの鬼太郎」6期51話を視聴。先週はむじなに鵺の居場所を話させながらも殺してしまうという暴挙に出た石動零でしたが、今回は彼が里の人々を皆殺しにされた過去、妖怪を憎む理由が語られます。また鬼太郎の回想によって、魂まで消滅しながらもねこ娘が復活できた理由についても描かれている。見えるのは現在だけだけれども、そこには見えない過去が結びついています。
　それは現在に視点が戻った後も同様で、鬼太郎は鵺と直接戦ったことはありませんでしたがむじなとの戦いを応用して鵺は夜現れるはずと網を張ります。また零は鵺がかつて封じられた＝倒す手段があったことを利用し、源頼政の弓の写しを利用してその動きを封じてみせる。人間の精気を戻せば自由にしてやる、という言葉も現在しか見えない鵺には信じられても、先週（過去）の行動や恨みを知っている私達視聴者からすれば殺して自分の力にするのは予想できる展開になっています。
　大逆の四将が逃げた理由、鬼太郎と零が互いに譲れない理由、鬼太郎がねこ娘とまなに閻魔大王との密約を秘密にする理由……様々な理由、過去が重なってこの新シリーズは描かれていくようです。鵺は早々に退場しましたが、残りの3匹と黒幕とはどのようなペースで物語が進行していくのでしょうね。