人に留めるもの――「どろろ」17話感想
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遅れました。
どろろ 第17話「問答の巻」
どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

「どろろ」17 話を視聴。人間の条件とは何か。母とは母体にしかなれぬものなのか。そういった要素でこれまで積み上げていたものを、ゆっくりと紐解くような回。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
百鬼丸と寿海の再会は2人にとってそれまでの共有であると同時に、リフレインでもある。「わしはお前を救えぬ」という言葉に百鬼丸は縫の方の言葉を思い出しているが、寿海自身は自分のもとを去ったカナメの「あなたは俺を救えない」という言葉を思い出しているだろう。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
縫の方のあの言葉が希望を閉ざすものであったように、百鬼丸が寿海の言葉を聞けば洞の出口が閉ざされる。その暗闇の中から光ある場所へ出ようと掘り進む姿は、生まれ直しのための産道と言っても良いのかもしれない。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
人や母は、血縁や肉体だけでもってその条件を満たすわけではない。だから百鬼丸は人の体を取り戻しながらも、同時に人から遠ざかっているのではないかと指摘される。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
人の血に塗れた体は義肢より重い、と寿海は言う。人や母たる条件を左右するのは、13話でも描かれたように他者との関係なのだ。その関係があれば、人を食らう化鼠すら一片の憐憫の対象となる。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
母の目覚めを喜びもせず、化鼠とは言え親子の情を利用して焼き殺す。目指すべき領主像を新たにした多宝丸も次第次第に人から遠ざかりつつあるが、「二度と剣を情で鈍らせることはしない」と吐露する相手がいるならまだ人に留まれるだろう。しかし、もし陸奥と兵庫が死んだなら。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
3話の「生かされる」は死ぬことを許されないという意味でもあった。だから「おっかちゃん」と定義されることを通して、寿海は再び人の条件を満たす。ようやく、死ぬ資格を取り戻す。(続)https://t.co/9aIq1DBS95#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
母親の母性をあまり神聖視するのもどうなんだろう、という印象が一時期あったのだが、縫の方が百鬼丸を救えず、お自夜がどろろのために金を使いたい思いを押し殺し、「おっかちゃん」という言い方にすることで寿海を当てはめたのを見て胸に落ちた気がする。どろろの甲斐甲斐しさも。(続)#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
次回は四つ巴の大乱闘になりそうだけれど、それがどんな目まぐるしい変化を巻き起こすのか。次回が楽しみです。#どろろ
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年5月7日
関連:
どろろ 感想リスト
どろろ 第1話 「醍醐の巻」
どろろ 第2話 「万代の巻」
どろろ 第3話 「寿海の巻」
どろろ 第4話 「妖刀の巻」
どろろ 第5話 「守小唄の巻・上」
どろろ 第6話 「守小唄の巻・下」
どろろ 第7話 「絡新婦の巻」
どろろ 第8話 「さるの巻」
どろろ 第9話 「無残帳の巻」 *感想お休みのため欠番
どろろ 第10話 「多宝丸の巻」
どろろ 第11話 「ばんもんの巻・上」
どろろ 第12話 「ばんもんの巻・下」
どろろ 第13話 「白面不動の巻」
どろろ 第14話 「鯖目の巻」
どろろ 第15話 「地獄変の巻」
どろろ 第16話 「しらぬいの巻」

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