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誤訳と翻訳――「ガールズ&パンツァー 最終章」2話感想


 バラ風呂ってゆず湯みたいにちゃんと効果も期待できるものなのか。



ガールズ&パンツァー 最終章
© GIRLS und PANZER Finale Projekt

 「ガールズ&パンツァー 最終章」2話を視聴。1年半前の1話では「異なるものを繋げて道にする」をテーマに感想を書きましたが、今回はそこから繋がって「誤訳と翻訳」のお話であったように感じました。
 なんとか窮地を脱した後、優花里の思案顔を見たみほは彼女が落ち込んでいるのだと考えます。実際は優花里は既に気持ちを切り替えていたわけで、これは優花里の表情が何と言っているかをみほが「誤訳」したと見ることができる。
 一方、優花里はBC自由学園のチームワークの良さは急造のものであり、仲が悪いこと自体は本当ではないかと推測します。これは実際当たっていたわけで、前回は敵の内情を見事に誤訳してしまった彼女でしたが、今回は偵察結果をしっかりと「翻訳」することができたのでした。反撃の作戦がフレンドリーファイアどころか本気の同士討ちを誘発する「誤訳」を狙ったものであるのは言うまでもありません。


 そして2回戦の相手は劇場版で共に戦った知波単学園。こちらは一度上手くいった突撃作戦をところ構わず続けているという点で伝統的に「誤訳」をしてきた学園です。それは改善を試みている福田であっても同様で、アヒルさんチーム(バレー部)にアドバイスを求めた彼女は実際的な助言を受けたわけではありません。たらし焼きには色々な食べ方があるのを見せてもらっただけなのですが、福田はそれをアドバイスに作り変えてしまった。翻訳か誤訳かと言えば、これほど見事な誤訳もありません。
 そうして生まれた「なんでもかんでも突撃ということにしてしまう」という作戦は、これ自体も誤訳を前提としたものです。実際は止まっての射撃や漸進であるにも関わらず、突撃だと言い換えればそれは突撃好きの隊員に容易に受け入れられてしまう。「これは本当に突撃なのか」「突撃とついているんだから突撃に決まっているじゃないか」というやりとりはコミカルですが、この作戦の本質を突いていると言えるでしょう。

 内火艇をワニに偽装するなど知波単学園はこの他にも誤訳を駆使しますが、しかし彼女達には「正確に翻訳する」能力は未だ備わっていません。試合前にみほに挨拶した西隊長は、勝てるとは思っていないことを笑顔で伝えるも、勝つつもりで来てほしいと訂正されます。それは彼女がみほから教わったことを「誤訳」していることを指摘された瞬間であり、「正確な翻訳」への道を示された瞬間でもありました。
 誤訳の力は良くも悪くも使うことができる。しかし誤訳だけでは勝てない。自分達が苦労した沼地を敵も苦労する場所として翻訳したみほの作戦にしてやられた西隊長は、隊員に転進という誤訳を用いてではなくはっきりと撤退を指示します。そして、はっきり伝えたからこそ隊員も意識を変えてくれる。
 「勝つことこそが恩返し」とみほの言葉を再解釈した西隊長は、これからは翻訳と誤訳の両方を使いこなせるようになっていくでしょう。1話のBC自由学園と違って不利な状況で次回に続いた知波単学園ですが、この勝負はまだ一波乱ありそうです。

関連:
映画感想(「ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!」)
映画感想(「ガールズ&パンツァー 劇場版」)
「ガールズ&パンツァー 最終章」1話

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【言及】
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