押し込めた箱の中で――「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6話感想
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何かを変える。何かが変わっていく。
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第6話「乙女は森のなか」
©岡田麿里・絵本奈央・講談社/荒乙製作委員会

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6話。前回「思いの形」という要素に触れたが、今回の話はそういった外形に更に自覚的で、そして積極的。多くの人が思惑を秘めていて、全然違うものにかこつけることでそれを達成しようとしている。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
特定の何かをすれば恋が叶う文化祭の伝説。初手からでっち上げを提案されるようにそれは必ずしも根拠を持たないが、恋を叶える方法というその「外形」は、それだけで恋を加速させる力を持っている。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
曾根崎はそのことに自覚的で、文化祭で恋人を大量発生させることで自分と天城の恋を紛れ込ませようとする。2人だけが注目される外形は、彼女にはまだ気恥ずかしすぎて手が届かない。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
同時に現状の彼女と天城は、恋人として振る舞えない外形に酷く不安定にもなっている。曾根崎が目を合わせられずストレートに恋人だと言えないことが、その外形が天城に自信を失わせる。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
恋の話をおおっっぴらにする――以前の文芸部なら考えられなかった光景。けれど、「文化祭の恋の伝説をでっち上げる」という外形であれば、それはむしろ部員たちの口も乱雑な本音も出やすくする潤滑油になる。それは縁遠かったはずの合宿すら可能にして。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
外形を変えれば中身がそれに合わせて変わるというわけではない。編集の求めに応じた本郷のライバル作家は見事に売上を出せないし、「変」に対する和紗の心の漏洩に両親が形だけ合わせても何の効果も持ってくれない。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
それでも、外形から変わるものはあるのだ。小説のためだった本郷のエロの探求が山岸との縁になり、それが山岸自身への欲求になったように。菅原が誤解という外形をむしろ利用して和紗を焚きつけようとするように。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
和紗はのぼせる。それは外形的には湯にのぼせたのであり、内面的にはどん詰まりになった思考が逃げ場を失ったのでもある。菅原に遠く及ばない自分を隠してくれるはずだった湯船は、体隠して尻隠さずな結果に終わった。oh,キュート。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
合宿という特別な空間(外形)が文芸部の皆にどんな変化をもたらすのか。次回も楽しみです。ところでこの画面中央のモブカップル女子、自己主張が激しすぎるのでは。絶対これ主導権取られてる方だ。#荒乙 pic.twitter.com/SZh4SDGQFr
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月10日
関連:
荒ぶる季節の乙女どもよ。 感想リスト
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第1話 「豚汁の味」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第2話 「えすいばつ」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第3話 「バスガス爆発」 第4話「本という存在」 *簡易感想
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第5話 「私を知らぬ間に変えたもの」

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