正しさで救えないもの――「グランベルム」7話感想
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なら、どうしたら。
グランベルム 第7話「ミス・ルサンチマン」
©ProjectGRANBELM

「グランベルム」7話。母に認められなかったアンナは、フーゴの魔石を強奪することで新月に挑む。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
「正しさで救えないもの」。そういうお話だったのだと思う。#グランベルム
以前の敵であった寧々は、「お母さん」の教えた魔術師へと重ね着した鎧を脱ぐことで、そそのままの自分になることで敗北と受容への道を進んでいった。アンナも「そのままの自分」への道を進んでいくが、それはより凄惨な未知へと続く。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
フーゴの家名も魔術師になることも、全ては重ね着した鎧に過ぎなかった。それらを全て脱ぎ捨てたアンナの内にあったのは、ただ新月を傷付けたいという思いだけ。「そのままの自分」はとっくに壊れていた。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
そんな人間を、正しさは救うことができない。アンナにとって、グランベルムも魔術師も新月を傷付けるための舞台と道具でしかない。それはグランベルムや魔術師の正しい扱いではない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
正しさでは救えない。魔力が強かろうと使う人間次第というまっとうさも、相反する魔力特性で障壁を張る防御術も、アンナを止めることはできない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
正しさでは救えない。逆転のため新月が見せたのは正規の精霊ではなく蜃気楼であり、ヴィオラカッツェが手にするのは己の得物ではなくエンバーズの剣と盾であり、最後の一撃となるのは後方視覚外からの刺突。どれも正規のものではない。正しくはない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
真正面から正しく挑んで新月に勝てないアンナを救うのは卑怯な強奪であり、卑劣な振舞いであり、外道の嗜好。そしてそれが、彼女が壊れてしまったことを何より証明する。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
かつてアンナは、自分と同じ少女に魔石を探し出して与えた。正しさを与えた。けれど、その少女が受け継いだ正しさは救いを与えてくれなかった。その少女自身にも。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
ホントもう、正しさのぶつかり合いなんて言葉が陳腐に思えるくらいやるせない戦いばかりが続く。最後どうなるんだろうかこの作品……#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年8月17日
関連:
グランベルム 感想リスト
グランベルム 第1話 「世界で唯一の魔術師」
グランベルム 第2話 「私がここにいるために」
グランベルム 第3話「満月に鐘は鳴る」 第4話「風水師リンフェンフェン」 *簡易感想
グランベルム 第5話「小さな少女の小さな願い」
グランベルム 第6話「魔石」

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