あなたの背中の糸――「グランベルム」10話感想
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それが見えていますか。
グランベルム 第10話「もの思う人形」
©ProjectGRANBELM

水晶によるマギアコナトスの新月への介入を聞いた僕の脳内、
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
まちカドまぞくのご先祖様が「とんでもねえヤンデレってこと!?」とお叫びになる。#グランベルム#まちカドまぞく pic.twitter.com/YDxMyQDMFg
「グランベルム」10話。人間ではなかった満月。記憶も感情も植え付けられたものだった満月。しかし「もの思う人形」とは彼女だけではない。今回の感想はそのように読んでいく。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
姉との時を超えた連携で水晶を圧倒する九音だが、それでも結局は水晶の手のひらの上で踊っていたに過ぎなかった。九音は、水晶の人形だった。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
魔術師を決めるための戦い、グランベルム。しかし明かされた死者の記憶の改竄からも分かるように、少女達はそう誘導されていた。彼女達はみな、マギアコナトスの人形だった。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
魔力に愛されているという新月に向けられた言葉は比喩ではなく、その運命は常にマギアコナトスの介入を受けたものだった。半ば出来レースとなるよう仕組まれた彼女の人生は、満月とどれほど違うだろう。違わない。彼女もまた、マギアコナトスの人形に過ぎない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
水晶はその操り糸に公然と反旗を翻す。もっとも巧妙に他者を操る彼女は他の誰よりも自分が人形であることに自覚的で、ゆえにその操り糸を断ち切りたい。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
水晶の宣言は新月の願いを簒奪するようであり、彼女への嫉妬したアンナの色彩すら見えるようにも思える。アークナイトグリスのハルバート。ドロセラノクターンの鎌。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
操られていることを知った時、人形の中で何かが変わる。それは存在すら揺らぐほど不安定で、しかしそれが身じろぎすれば何かは操り糸の支配からこぼれることもあるだろう。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
人形であった満月は、グランベルムに参加しながら既に魔術師になる資格を持っていないことを知る。そして、自分が生存しようとすれば新月の願いが叶えられなくなってしまうこと――新月の操ろうとしている糸からこぼれ落ちてしまう存在になったことを知る。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
こぼれ落ちた彼女に手を差し伸べるのは、同じくこぼれ落ちた存在――水晶にいいようにされる中で九音が唯一抗えた成果、そして既にグランベルムから外れた存在である四翠。彼女の存在は、満月に何をもたらすのだろう。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
満月がなぜ主人公なのか、ずっとずっと不思議だった。どこにでもいる普通の少女と言われつつ明らかに普通ではなく、一般的なアイデンティティの悩みの延長と受け取られていたグランベルムへの参加の動機も、人形がであることが明らかになり視聴者からどんどんと遠くなっていく。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
しかし彼女に限らず、確かな肉体と意識を持った人間までも人形であるのなら何かが違ってくる。魔力ほど分かりやすくなくとも、私達視聴者もまた何かの人形や奴隷に過ぎないのではないか。なら、人形の中の人形である満月の行動こそは、私達に何かを示せるのではないか。#グランベルム #VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
それこそが本作の精髄となるのではないかと、そんなことを想像しながら残りの話数を楽しみに待ちたいと思います。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
関連:
グランベルム 感想リスト
グランベルム 第1話 「世界で唯一の魔術師」
グランベルム 第2話 「私がここにいるために」
グランベルム 第3話「満月に鐘は鳴る」 第4話「風水師リンフェンフェン」 *簡易感想
グランベルム 第5話「小さな少女の小さな願い」
グランベルム 第6話「魔石」
グランベルム 第7話「ミス・ルサンチマン」
グランベルム 第8話「魔術師になるということ」
グランベルム 第9話「ノクターン、染め上げて」

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