身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ――「荒ぶる季節の乙女どもよ。」10話感想
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半可では越えられない壁を前にして。
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第10話「穴」
©岡田麿里・絵本奈央・講談社/荒乙製作委員会

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」10話。道なき道、寄る辺なき道。そこを進むために少女達はいい子であることや倫理といったものから外れてきたが、決定的に捨てなければならないものがある。「自分」であることだ。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
それを短くも端的に示しているのは誰あろう、杉本であったりする。百々子とのより(?)を戻そうとする彼のやり口は屁理屈や損得を駆使したもので、視聴していて顔面パンチしたくなるこれもまた外道……道に外れた道であることは変わらない。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
しかし屁理屈と損得で「自分を保った」杉本は百々子にまともに話を聞いてもらえない。素っ気なさに思わず手を掴む、我を忘れる、「自分を見失った」行為が初めて百々子を動揺させる。結果はどうあれ、ここで初めて杉本の行動は百々子に届いたのだ。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
赤信号になったら自分の股間に触れさせるという本郷の作戦も、自分を保ったままでは上手くいかない。スマホも答えてくれず進退極まって、涙するほど思いをぶつけて初めて、山岸は正面から応えてくれる。それは肯定ではないけれど、全否定ではなかった。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
痴漢から守る、和紗との練習をするという菅原の相手の欲動に訴える作戦も、泉に届くことはない。それを突き付けられて吐いた言葉が、頭にもなかったであろうその言葉がしかし、泉をはっきりぐらつかせる。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
我を忘れるくらい、見失うくらい自分を捨てて初めて「自分」が相手に届く。相手にも自分を見失わせる。そんなつもりじゃなかった百々子の告白は、菅原にいつもの「自分」を演じられなくしてしまう。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
部員の危機に我を忘れた曾根崎の振る舞いが天城にも我を越える一歩を踏み出させ、そして曾根崎はその先にある場所へ友人が至ったことを知る。それは曾根崎に何をさせるのか、そしてこれまた別の意味で自分を見失っている和紗の恋路は。最終章の始まりを感じる回でした。#荒乙
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月7日
関連:
荒ぶる季節の乙女どもよ。 感想リスト
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第1話 「豚汁の味」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第2話 「えすいばつ」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第3話 「バスガス爆発」 第4話「本という存在」 *簡易感想
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第5話 「私を知らぬ間に変えたもの」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第6話 「乙女は森のなか」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第7話 「揺れ、の、その先」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第8話 「Legend of Love」
荒ぶる季節の乙女どもよ。 第9話 「キツネノカミソリ」

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