証明するために――「グランベルム」12話感想
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2019年夏アニメ

死力を尽くせ。
グランベルム 第12話「マギアコナトス」
©ProjectGRANBELM

「グランベルム」12話。前回満月は、どんなに書き換えようとして無かったことにはならないことを希望とした。だからこの決戦も、それを当てはめて読むことができる。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
なお前回11話の感想を書き直したので、良ければこちらも御覧ください。#グランベルムhttps://t.co/4ypWr2ROII
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
最初に明かされるのは水晶の過去だ。「魔術師に足る人間がいないことを証明せよ」。その命に従って千年、彼女はグランベルムを戦い勝利し続けてきた。勝者によってプリンセプスが決まるはずのグランベルムを彼女は「書き換え」続けてきたと言える。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
しかし、どんなに書き換えようとしても無かったことにはならない。存在しない証明は参加者を倒すことではできない。だからグランベルムは続いてきた。まーたマギアコナトスは誕生の瞬間から無理難題を押し付ける。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
水晶が決戦で行う挙動の数々もまた「書き換え」だ。偽りの危機を演出し、誘導兵器は撃破しても更に大量のものを繰り出す。満月と新月の敗北の順番を想定と変え、満月の感情を恐怖と怒りで書き換えようとする。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
しかし、どんなに書き換えようとしても無かったことにはならない。既にグランベルムの舞台から落ち満月との繋がりも断ち切られた寧々の渡したアイテムが、新月をマギアコナトスへの道から隠す。存在を書き換えるようなその術も、土煙までは消さない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
新月の潜行は表面上は無かったように書き換えられて、しかし無かったことにはならない。だから満月は折れずに戦える。恐怖と怒りに一時染まっても、それで全てを失わない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
日常と世界が既に魔術に等しい力を持っているのに、それを色褪せさせてしまう、書き換えようとしてしまう魔力なんかいらない。そんなことをしても、全てを無かったことにはできない。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
その理に挑むなら、満月が消滅するのは――これまで水晶がしてきたように「書き換えられる」のは必然を通り越して必須ですらある。「どんなに書き換えようとして無かったことにはならない」ことは、そこで初めて誰の目にも明らかになるだろう。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
自分はプリンセプスの資格があるのだと、加護を受けているのだと自己を書き換えようとする水晶。自分は人じゃない、新月を試すためだけに作られたことは認識し、しかしその上で自分の最善の姿を模索した満月。その行方に、物語はかかっている。#グランベルム
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年9月21日
関連:
グランベルム 感想リスト
グランベルム 第1話 「世界で唯一の魔術師」
グランベルム 第2話 「私がここにいるために」
グランベルム 第3話「満月に鐘は鳴る」 第4話「風水師リンフェンフェン」 *簡易感想
グランベルム 第5話「小さな少女の小さな願い」
グランベルム 第6話「魔石」
グランベルム 第7話「ミス・ルサンチマン」
グランベルム 第8話「魔術師になるということ」
グランベルム 第9話「ノクターン、染め上げて」
グランベルム 第10話「もの思う人形」
グランベルム 第11話「たとえさよならが届かなくても」
「グランベルム」11話再考――書き換えようとしても無くならないもの

にほんブログ村
【言及】
https://forestinthemountains.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html