あやふやな橋――「ヴィンランド・サガ」16話感想
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渡れるも渡れぬも。
ヴィンランド・サガ 第16話「ケダモノの歴史」
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

「ヴィンランド・サガ」16話。ラグナルの亡骸を見ても、クヌートは現実を受け入れられない。先程まで共に食事していた彼と今目の前にある死体が繋がらないのだ。「橋が見えない」のだ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
アシェラッドは捕えたイングランドの隊長から自分達のことがバレた理由などを聞き出そうとする(橋を渡そうとする)。また自分達をケダモノ呼ばわりされれば、彼らアングロサクソンの蛮人としての歴史を語ってみせる。そこに渡された橋を、隊長はしかし見ない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
ついていけば生き残れる、成功する。それが配下のアシェラッドへの信頼の橋だった。しかし追手が撒いたはずのトルケルであると聞き、配下には橋が見えなくなっていく。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
見えない橋は渡れない。だからトルグリムとアトリは「橋」を壊す作業中にアシェラッドを裏切る算段をする。彼らには荷車の遅滞効果という橋は見えない。見えるのはトルケルの槍が届く距離にあるということ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
そして、見えない橋は渡れないが、見えている橋が渡れるとも限らない。生存のための降伏は、トルケルの価値観の前では橋として繋がっていない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
見えないものを見ているのは、知略と洞察力に長けたアシェラッドだけではない。配下はアシェラッドにツキという見えないものの低下を見ている。トルケルの槍に屠られた仲間に、一日もしない内に訪れかねない自分の姿を見ている。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
未来、過去、人、主従。あらゆる橋は、繋がりはあやふやで博打としての要素を持つ。誰もがみな、翻弄されながらも自分の見た橋を進んでいくのだ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年10月28日
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