橋なき場所へ――「ヴィンランド・サガ」17話感想
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それは存在しないかもしれないけれど。
ヴィンランド・サガ 第17話「仕えし者」
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

「ヴィンランド・サガ」17話。大昔の将軍がいつか自分達救ってくれる。アシェラッドの母が信じたのは子供でも訝しむ話だが、さらわれ寝室や馬小屋で飼われた彼女には、それが絶望に抗う術だった。強い思いは人を愚かに、そして強靭にする。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
アシェラッドは腰抜けの王子を連れて危険極まりない道を進み、のっぽのトルケル率いる多勢に追われ更には部下に裏切られても諦めない。トルグリムがらしくないと言うように、それは確かに愚かなことではある。冷静に計算を重ねていても、根っこが馬鹿になっていると言ってもいい。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
報われることなく死んだ母の遺した言葉への思い。夢物語と知っていても、真の王に仕え約束を果たしたいという思い。それが無謀とも言える奮闘をさせる。もはや見えるとも思えぬ「橋」にアシェラッドを突っ込ませる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
前回僕は「見えない橋は渡れない」と書いたが、強い思いは時に橋すら見えない場所に人を突っ込ませる。そして強い思いとは必ずしも信頼や意思といったものに限らない。アシェラッドの母が、その絶望の深さゆえに伝説にすがったように。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
ヴァルハラへの道を狂信するトルケル達はそれ故に、トルグリムを殺すことで王子を見つけられなくなる可能性を厭わない。そんな橋があってもなくても、彼らは知ったことではない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
渡れると思っていた橋が音を立てて崩れ、アシェラッドの配下は破れかぶれでトルケル達に挑みかかる。トルグリムに至っては自己を喪失する。勝てるわけがない、生き残れるわけがない断崖へと、彼らは恐怖という強い思いによって追い立てられる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
しかしもっとも馬鹿なのはトルフィンだ。王子の護衛を放り出し、1人でトルケルの軍に割って入り、アシェラッドは自分の獲物だから触れたら殺すと啖呵を切る。鼠が熊に吠える愚行を、トルフィンは迷いもしない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
アシェラッドはボスだろうと言われてトルフィンは真っ向から否定する。では何か、にトルケルは興味はない。仮に問われてもトルフィンは答えられないだろう。それでも、その強い思いは橋なき場所を渡る術となるのかもしれない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月4日
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