外側で生きる――「ヴィンランド・サガ」18話感想
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2019年秋アニメ

そこにいることを認め、そこで得ることを求め。
ヴィンランド・サガ 第18話「ゆりかごの外」
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

「ヴィンランド・サガ」18話。鎖帷子を着込んだトルケルには腹や胸への攻撃は効かない。有効なのは手足の腱への攻撃、つまり外側への攻撃。外にしか生きられぬ者の活路は、外にある。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
朦朧とした意識の「内」でクヌートはラグナルの夢を見る。血の繋がりもないにも関わらず自分を大切に育て、また自分も彼の子であればと思っていた者との別れ。しかしヴィリヴァルドは、その究極的な内向きの思いを差別と断ずる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
内に強い思いを抱けば抱くほど、それは外にある者を害することに繋がる。内も外もなければその差は、その差別は存在しない。しかし人間は生きている限りその差別から抜け出せない。内と外を分ける知を持った人間は、その時点で愛の外にしかいられない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
正気を願えど正気の外にしかいられないなら。愛に溢れた世界で愛の外にしかいられないなら。父の内へと救いを求めなどすまい。外にいる己を受け入れ、おのが手で楽園を再び作ろう。敵味方の別の外に立ち、クヌートはそう誓う。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
アトリが腰だめに握りしめた短剣がビョルンの腹を刺すように。より有効な一撃を求めて近付いたトルフィンが反撃を受けるように。内へ向かえばむしろ終わりが近づく。そしてもちろん、外が平易な道であるわけもない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
馬をも殴り殺すトルケルの蹴りを、脚のバネで衝撃を殺したトルフィンは自分を囲む群衆の円の「外」に出る。しかしそれでも、そこにあるのは致死に十分足りるほどの一撃。ゆりかごの外に楽園を見出すのは容易くない。そこにあるのもまた、戦士を求められる戦いなのだ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月18日
関連:
ヴィンランド・サガ 感想リスト
ヴィンランド・サガ 2019夏感想リスト
ヴィンランド・サガ 第13話「英雄の子」
ヴィンランド・サガ 第14話「暁光」
ヴィンランド・サガ 第15話「冬至祭(ユル)のあと」
ヴィンランド・サガ 第16話「ケダモノの歴史」
ヴィンランド・サガ 第17話「仕えし者」

にほんブログ村
【言及】
https://forestinthemountains.blog.fc2.com/blog-entry-1196.html