共に戦うは――「ヴィンランド・サガ」19話感想
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手の届く範囲に留まらず。
ヴィンランド・サガ 第19話「共闘」
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

「ヴィンランド・サガ」19話。生死をかけた状況で、利害の一致する関係で、争っていた者は手を取り合う。しかし共闘とは、そういうものだけではない。人は存在すらしない相手とも、あるいは自分自身とも共闘できる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
今回は二度に渡って回想が入る。過去を語る時、人は現在だけを生きていない。語りたい過去と語れる現在は、その者の中で「共闘」している。トルケルは、最後にトールズと会った過去とずっと向き合い続けていた。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
トルフィンは自分の知るトールズの姿を語れない。トルケルが言うように、それを具体的な形にできていないからだ。復讐を誓うトルフィンは、過去と共闘できていない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
だから彼もまた共闘を始めなければ勝てない。かつてトルケルが倒れた過去を見、それと共闘するアシェラッドの策は窮鼠猫もとい熊を噛む一打となる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
決着するかと思われた決闘を邪魔して自分を死なせまいとするアスゲート達にトルケルは激怒するが、死ねば他の誰も部下をまとめられないと言われれば返す言葉もない。戦士であると同時に頭領であり、両方を常に「共闘」させなければならないのが彼の立場なのだから。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
そこに現れたクヌートの、かつての柔弱さを感じさせない言行は確かにトルケルを驚かせたが、それだけが彼に助太刀を決意させた理由だろうか? 否。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
腐るほど見てきた「命など惜しくない」という嘘つきとの違い。一度しか見たことのなかったトールズのそれと同じ、不思議な瞳。彼についていかなかった後悔。それらがあるからトルケルは助太刀を決めた。クヌートは知らず、過去と共闘したのだ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
その見事さに大笑して、アシェラッドは自分に剣を向けてラグナル殺害を告白する。彼もまた「命など惜しくない」と、クヌートの過去と共闘してみせる。クヌートもまた、ラグナルの分まで働くことを、その罪と共闘することを命じる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
「本当の戦士」の意味をトルフィンが学ぶ前にトールズは逝ってしまった。けれどそれは、彼がもう学べないことを意味しない。剣を持つことなく場を収めたクヌートの生き様はきっと、亡き父の姿と「共闘」して何かをトルフィンに教えていくのだ。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年11月25日
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