我よりも我を知る者――「ヴィンランド・サガ」21話感想
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そして、別れ。
ヴィンランド・サガ 第21話「再会」
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

「ヴィンランド・サガ」21話。なぜ影武者が女なのか問うクヌートに、男では姿の似た奴隷がいなかったとアシェラッドは答える。世の中には、自分について自分自身より知る者がいる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
その洞察においてアシェラッドは第一人者だ。ヨークの新本拠地化やクヌートとトルケルの分断作戦、フローキの害意、グンナルの内通を見抜き、的確にそれに応じてみせる。クヌートに今後の影武者を禁じられる=今回は不問にしてもらえるというのもおそらく彼は読んでいる。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
勝負とは一面において相互理解であり、より深く相手のことを知った方が出し抜くことができる。逆に言えば、そうでなければ相手の心をくじくことはできない。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
レイフの部下はトルフィンを11年探せば十分ではないかと言うが、それはトールズにレイフが感じる恩義の深さに届かない。また、帰ろうという彼の言葉を、トルフィンは自分の11年を何も知らないとはねのける。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
それでも、トルフィンは知らない。彼がいかにボロボロになっているかを。どれだけ悪人面になっているかを。そしてそこから「帰る」ためには11年を否定せねばならないことを、レイフはトルフィン自身より知っている。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
そういう、自分より自分自身を知る者の存在とはアシェラッドすら無縁ではない。死期を悟り決闘を申し込んだビョルンは、アシェラッドのヴァイキングどころか自分自身にまで向けた嫌悪と拒絶を見抜いてみせる。そこに必要だったのは何か。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
「俺ぁさ、あんたと、あんたと友達になりたかったんだよ」……その言葉で、その命で、ビョルンはアシェラッド自身よりアシェラッドを知る己を伝える。友達と言う甘っちょろくすら聞こえる言葉を、アシェラッドも口にせずにおられない。ビョルンは、勝った。#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
原作は今後も続いていますが、アニメ24話に向けて終わりが積み重ねられるのが感じられる回でした。ああ、ビョルン……#VINLAND_SAGA
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
ビョルンの斬撃を逸しながら突くが、急所を外してしまうアシェラッド。ビョルンの言葉に答えないつもりが結局「逸しきれなかった」のと呼応するこの凄まじさ痛ましさ。#VINLAND_SAGA#ヴィンランド・サガ pic.twitter.com/FxqLl6elhy
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2019年12月9日
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