小を刻め、大を知れ――「ハイスクール・フリート」12話感想

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ハイスクール・フリート 第12話(最終回)「ラストバトルでピンチ!」
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「ハイスクール・フリート」12話。浦賀水道へ達しようとする武蔵を止める「大」逆転の術などない。武蔵と比べれば小船に過ぎない晴風は、あくまで「小」によって臨む。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
小を無理に大にしようとしたり、その逆をしようとしても歪みが生まれる。宗谷真雪は自らを一戦闘単位という小に戻そうとするが自身だけでは時間が足りないし、晴風からの通信によって校長という「大」へと戻る。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
晴風の目的は武蔵を止めるという「大」それたものではなく、その歩みをわずかでも遅れさせようというもの。しかしそれすら実際は大それていて、晴風は武蔵を遅滞させられてもそこから逃げることができない。しかし、どうすればいいかを晴風は既に成してきた。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
小にできるのは背伸びではなく、刻んで積み重ねることだ。比叡やシュペー、てんじんといった救援は晴風のこれまでがあればこそ駆け付けることができた。そして他の艦の助けがあれば、武蔵に乗り込むのもけして大それてはいない。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
もしもと補給されていた墳進弾、パラシュートによる大回頭。小を更に積み重ねて晴風は武蔵への突撃に成功する。小が大に打ち勝ったのではない。小が小のまま大に肩を並べたのだ。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
だからもかが心配でたまらない明乃を、ましろは今度は止めはしない。かつて明乃に艦長としての「大」の役割だけを求めた彼女だが今はそうしない。「小」さな少女としての一面も含めて明乃であり、そんな明乃こそが艦長と認めているから、帽子も今は手渡されない。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
そして、事件が解決し陸へ戻り、個々の「小」へと戻った晴風クラスの一同は、自分達がとても「大」きな腕に抱かれていたことに気付く。我らが艦、晴風。他の艦と比べての小ささばかり言われていたこの艦には、31(+1)人がを受け止める懐の大きさがあった。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
苦難を重ねて明乃達がたどり着いた、大と小の相補。しかしそれは、彼女達と晴風が共にあることで最初から成されていた。小さな自分達が上陸するまで堪えてくれていた大切な仲間の最後を、明乃達は最大限の感謝と敬意で見送る。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
大と小は共にいられても、混ざることはない。しかし分かれたその先にも、互いが与えた影響は残っている。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
物語の終わりを示す夕日を明けの陽のように変え、晴風は沈む。そこでの暮らしは終わっても、思い出を胸に明乃達は進んでいくだろう。#はいふり
というわけで、はいふりTVシリーズの全話を観終えました。初回で「大と小」が大テーマと仮設を立てましたが、その点については最後まで揺るがず見ることができました。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
ただ、大小までは見て取れても「小が大を打ち破る痛快ストーリー」と「小と大が手を取り合う話」では目線も変わってくるもの。前者から後者へ意識を変えるのはなかなか骨折りで、おそらくそれができないと本作は楽しみ難いのかもしれません(僕も未だ不十分)。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
本作の特徴として31人という大所帯がありますが、おそらくこれは少女達を「小」に留めるためでもあったのだと思います。主人公の明乃にしてからが「小さな大艦長」のようにはならず、むしろ小ささを認めてもらうことに物語は割かれている。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
特別な1人に任せておけば大丈夫なんてことはなくて、晴風の皆は誰もが得手も不得手も抱えた常人でしかない。そういう意識で見ることで輝いてくる作品なのではないかと思います。「小が小のままいられる」優しいお話でした。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
ベストエピソードを挙げるなら7話でしょうか。登場人物の誰一人としてそんなつもりはないのに、事実上ましろが明乃との結婚の許しを両親にもらいに行く回になっているのが抜きん出て面白かったです。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
キャラとしては
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
最美少女:内田まゆみ
最ドラマティック:明乃(デザインがドラマにぴったり沿っている)
最スケベボディ:ミーナ
最個性的:ココ
……あたりが特に印象的です。水雷員の2人も地味にお気に入り。#はいふり
さてさて、映画までまだ少し時間がありまたOVAもあり。視聴を進めていきたいと思います。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月1日
関連:
ハイスクール・フリート 感想リスト
ハイスクール・フリート 第1話「初航海でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第2話「追撃されてピンチ!」
ハイスクール・フリート 第3話「パジャマでピンチ!」
ハイスクール・フリート 第4話「乙女のピンチ!」
ハイスクール・フリート 第5話「武蔵でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第6話「機雷でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第7話「嵐でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第8話「比叡でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第9話「ミーナでピンチ!」
ハイスクール・フリート 第10話「赤道祭でハッピー!」
ハイスクール・フリート 第11話「大艦巨砲でピンチ!」

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