空騒ぎの効用――「ハイスクール・フリート」OVA後編感想

それでまとまるものもある。
ハイスクール・フリート OVA後編「納沙幸子もピンチ!?」
© AAS/海上安全整備局

「ハイスクール・フリート」OVA後編。晴風クラス解散の噂に、ココはましろからクラスをまとめるよう頼まれ署名活動を思いつく。艦長不在のまま物語が動いていくが、この物語にはむしろそれが必要。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
通常なら明乃が皆をまとめ、一丸となって解散阻止に動くところだがそうはならない。上の指揮に下が手足のように、ではTVシリーズの「全体主義の疾患」と変わらない。あくまで「小」は小のままでなければならない。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
署名も同様、各人が自分で考えてしなければならない。晴風クラスの皆の時点で署名をする理由は様々だし、万里小路が親の力を借りたり美波がプログラムを悪用して署名を集めるのもNG。それは「全体主義の疾患」に準じる行為だ。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
武蔵を止めた時同様、署名集めはそれだけで大逆転の一策とはいかない。屋台もそこで出す品の補充も花火の打ち上げも、それぞれが知恵を出しあって「小」を積み重ねて舞台は盛り上がっていく。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
明乃が遅れて現れることで、そのボトムアップの形は鮮明だ。このOVAでは艦長ですらそういう役職の1プレイヤーでしかないことが強調される。もかとのステージもあくまで演目の1つ。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
署名を集め終えて初めて、晴風クラスは解散の危機があくまで噂に過ぎないのを知る。けれど晴風クラスの「感染」は、明乃の指示なく皆で動けたことで既に終息していたと言っていいだろう。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
開封された指示書にあったのはクラス全員での別の艦への異動。そして明乃達は、沖風となるはずだった船体(大)に晴風の艤装(小)が使われているのを知る。だから沖風は晴風となることを許される。「小」あってこそ、大は定まるのだ。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
そういうわけで晴風クラスのパンデミックの危機、アイデンティティの危機と言えるのがこのOVAだったのかなと思います。さてさて、もう2週間ほどで公開される映画はどんな話になるのか楽しみです。内田まゆみちゃんが目立つ機会があると嬉しい。#はいふり
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月3日
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ハイスクール・フリート 第5話「武蔵でピンチ!」
ハイスクール・フリート 第6話「機雷でピンチ!」
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