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シーズン外アニメ感想「マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!」


 総集編? いいえ導入編です。


 「マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!」を新宿ピカデリーで視聴してきました。
正直初見時は「どうしてくれよう」とか「定例更新内で触れる程度でいいかな」と思っていたのですが、パンフの河森正治×アミノテツローの対談を読んでみると、よく考えて編集した作品ではあるなと思い直しました。で、そこから書きたいことも大分出てきたのでやっぱり単独エントリで。



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■F組の活躍は期待してはいけない
 内容的には7のストーリーを見たオズマ達の反応……ということであくまでマクロス7の総集編。FB7とうたった割にF組の出番は少なめ。
PVや公開されているキャスト欄の通りの通りアルトの出番はなし。主人公である彼の場合、登場すれば何かしらのバサラへの強い反応を求められる。けれどそういう時間はないだろうし……というのを考えると、SMSによる視聴会に来ていないのは正解かなと思います。でも、最後にライブ前に出てきて一言喋るくらいはしてあげても良かったのでは……


■色々な意味で脳内補完が必要なストーリー
 前述の通りこの映画は基本的に7の総集編なわけですが、話自体はこの映画を見ただけではよく分かるとは言い難い。
この編集は正直どうよ?と思ってしまったのですが、制作者側としてはむしろこれだけで7が分かっては困るというつもりだそうで、単独で分かりにくいのはむしろ意図する所のようです(パンフのアミノテツローさん曰く「『マクロスFB7』で「ああ、これでわかっちゃった」って言われたら負けな感じがしますね。「なにか気になる、これでいいのかなって思わせないといけない」とのこと。最近は長い気持ちでアニメを楽しみにくい状況が残念らしい)。
 実際無理だと思います、マクロス7というの4クールアニメを実質90分未満にするなんて。だからザッピング的に流れるシーンの数々は、視聴者がマクロス7の記憶を引っ張り出さなければ追随することができない。つまる所この映画は、7ファンに対しては昔を思い出すための同窓会であり、Fファンに対しては「よく分からん、これだけで伝わる話なのか?」→「ならTV版見ろ」と挑発している作品だと言えます。


■マクロスFの中で再現される、マクロス7放映時の反応
 マクロス7は設定面でマクロスFに影響している作品であり、オズマがバサラ達のバンド「Fire Bomber」のファンであること、シェリルの「私の歌を聴けぇ!」がバサラの「俺の歌を聴けぇ!」のオマージュであることは特に有名です。その割にマクロス7の記録映像を見た2人の反応、意外と薄いんですよね。シェリルは途中まで出てこないし、オズマなんかサウンドフォース結成前の妨害行動に目がいってしまっている。なんでだろう……と考えたのですが、これは見出しのようにマクロス7放映時の反応を再現するためなんだと思いました。パンフの河森正治さん曰く、マクロス7最初の2クールは戦わないで歌うバサラに対する不満の反応だらけだったそうで、当時見ていた自分も「主人公、早く敵を倒すようにならないかなあ」なんて考えてました。オズマが最初から「バサラはすごいんだ! とにかく見てろ!」とやってしまうと、F組がマクロス7を視聴する環境はその時とは随分異なってしまう。だからオズマに兵士としての目線からバサラを見させ、ファンとしての考えを一度揺さぶっている。シェリルについてはシンガーというバサラと同じ属性を持っているためこうしたことはできない。だから出番は少し遅めで、言葉少なにバサラを見守らせる形にしている。こうした調整によって、マクロスF組がマクロス7を見て起こす反応は、批判的とまではいかないまでもある程度TV放送時に近いものになっています。マクロス7について全然知らない人も、今回の映画を比較的同じ反応で見ていたのではないでしょうか。


■隠蔽されたカタルシス
 総集編で「なんであのシーンがないんだ!」となるのはお約束ですが、恐らくほぼ全てのマクロス7視聴者が思ったのが「なんでガムリンの「お前は歌うんじゃないのか!?」がないんだ!?」ということでしょう。僕もここが飛ばされた時は思わずポカンとしてしまいました。ありえない。ストーリーラインで行けばパワーアップイベントの場面でもあり、単純に総集編にするならここを外すなんてことは考え難い。でも、この映画には収録されていない。ひっかかったのが、前述の「これでわかっちゃったとは思ってもらいたくない」という発言であり、思い至ったのが「あのシーンの感動は、実際にTV版を見て味わって下さい」というつもりなんじゃないかということでした。
 あのシーンがあるのは28話、話も半分を過ぎてからようやくです。ガムリンにとって最大の転換点ですが、それは視聴者にとっても同じ事でした。ショックだったんですよ、その前の、バサラがとうとう自分から敵にミサイルを撃ったシーンが。見始めた当初は「早く敵を撃墜するようにならないかな」なんて思っていたはずなのに、バサラの行動を馬鹿だなと思いながら2クール見続けている内に、いつの間にかその馬鹿に感化されていたんです。2クールかけたからこそあのシーンに視聴者の気持ちが乗り込めたわけで、この映画の数十分であそこに辿り着くのはただの予定調和でしかない。それは正に前述されたところの「わかっちゃったつもり」でしかない。マクロス7をこれから見る人には、28話をかけてあのシーンにたどり着いて欲しい。そんな思いであのシーンは削られたんじゃないかなと。一方でギギル関連はこの短い時間でもどうにか「分かってもらえる」、作品の持つ感動の一部として、また金龍隊長の特攻シーンは全体的に作画が低調なマクロス7で珍しく格好良さを伝えられるシーンとして、また初代を彷彿とさせるシーンとして削除されずに残ったのではないかと思います。


■そうはいっても×2
 というわけで、この映画は総集編と言うより「昔見た人が思い出すための導入」「(ギギル関連はともかくとして)マクロス7未視聴の人が本編を見た時の感動を削らない形の導入」として作られているのではないかな、と思いました。そうはいっても、同時に、それって単品の作品としてはどうよ?というのも正直な感想ではあります。マクロスFにひかれて視聴して、マクロス7に「ひっかかり」を感じられなかった人には、ただただ微妙な編集の合間にオズマ達が喋って、最後にライブがあるだけの映画……と映ってしまったのではないでしょうか。よく考えよくできた、残念な映画……というのが全体としての印象かな。そしてそうはいっても、マクロス7ファンとしてはなんだかんだで懐かしい作品でした。


■主題歌「娘々FIRE!!~突撃プラネットエクスプロージョン/ヴァージンストーリー」
「マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!」主題歌::娘々FIRE!!~突撃プラネットエクスプロージョン/ヴァージンストーリー
「マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!」主題歌::娘々FIRE!!~突撃プラネットエクスプロージョン/ヴァージンストーリー
 そんなこんなの感想でしたが、主題歌であるこの両面A曲は文句無しに素晴らしい。
 「娘々FIRE!!~突撃プラネットエクスプロージョン」は曲名を見れば分かるようにFire Bomberの「突撃ラブハート」「プラネットダンス」「ダイナマイトエクスプロージョン」の3曲を混合したもの。中盤までは3曲の分担がきれいに分かれていますが、終盤は各曲のサビを続け様に叩きつけ、突撃ラブハートをダイナマイトエクスプロージョンのバックに重ねるという豪華仕様。これにランカ、シェリル、バサラ、ミレーヌ4人の声が重なるのだからたまらない。
 「ヴァージンストーリー」はFire Bomber単独での新曲。ああ、びっくりするほどバサラとミレーヌだ……色褪せない、シンプルで力強い歌詞と二人の歌声。TV見ていた当時の自分に言ってあげたい。18年経ってもまた彼らの新曲が聞けるんだぜ、って。そしてどうせ全部買い直すことになるから彼らのCDは売るなってw



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