何も見えてはいないさ/革命機ヴァルヴレイヴ11話感想
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失うもの、こぼれていくもの。
革命機ヴァルヴレイヴ 第11話「軍事法廷第54号」
©SUNRISE/VVV Committee, MBS



マリエ「誰?」
ショーコ「友達。連坊小路アキラちゃん!」
いや、秘密にしてくれって言われてたじゃないか……ショーコの行動については「(良い意味を多分に含んで)ぶっ飛んでいる」と感じることはほぼ毎回でしたが、「無神経」と感じてしまったのはこれが初めて。フルネームで呼んだ瞬間は思わず背筋が凍りました。ハンドルネームで呼べよ!せめて苗字は出すな!どういう人間なのか完全にバラしちゃってるよ! サトミ、引っぱたいていいぞ。




犬塚「フォーメーションを組むぞ。山田、俺に合わせろ!」
山田「サンダーだ!」
今回は戦闘のメインの部分の山場がショーコの父親殺しなので爽快感に欠ける感はありましたが、4機のヴァルヴレイヴが縦横無尽に暴れる様はこれまでと違った視聴感覚。せっかくフォーメーションを組んだのだから、もうちょっと掛け合いを見たかった気もしますが。にしても電磁吸着ブーメランはどこに(ry




デリウス「手段や美学にこだわるのはかっこつけだ。汚い手段を使っても目的を実現するのが大人というものだ」
ショーコ「なにもできなかった、なにも……」
デリウスはドルシア版フィガロみたいなものですね。一種の子供の楽園である咲森学園に対する「大人」と「悪意」を向ける存在。勝てば官軍でやり方が拙劣なのもそっくり。前総理大臣である指南リュージについてはどうなったのかショーコが知らなかった=公式的にはおそらく行方不明なので軍事法廷云々自体でっち上げ、みたいな推測もできますが、あまり深く考えない方がいいんだろうな。要するにショーコのまっすぐな心に対する障害として機能することが役割であり、フィガロの時と違ってショーコがそれを突破できなかったということが重要なのでしょう。彼女は父親を救うことも見捨てることもできなかった。本当に、何もできなかったのです。「今度は私の番」という時に「ハルトの隣に並べる私」でいられなかった。そして、ハルトは……




カイン(敵を誘い込んでからの殲滅戦……私の指導が行き届いているようで嬉しいよ。だが、それ故に読みやすい)
サトミ「書いてない……こんな時のこと、書いてないじゃないか!」
ドリルアタック炸裂!w エルエルフの思考を知悉しているからこその奇襲、というわけですが、エルエルフの反応が出てこないことにむしろ焦る。予測を予言の域にしてしまった彼がその知性を上回られる瞬間って、それこそ衝撃的なシーンとして描けると思うのですよね。でも、今回カインの突入後に何も描かれない。このあたり、「必死にマニュアルを読むけど何も見つからないサトミ」と「想定済みというエルエルフの反応を待つのだがそれが見られない視聴者」で奇妙にシンクロさせる部分があって面白い。
作戦が上質なのかどうかはよく分かりませんが、極限的な知性を持つキャラとしてはエルエルフの使い方はとても上手いのではないかと思います。こんなキャラが完全に主人公側であったなら、その全知全能を傾ければ物語が終わってしまう。ですが彼は敵にも味方にも属さない独自の立ち位置があって、そのためには犬塚と山田をヴァルヴレイヴに自分の意思で乗るよう仕向けたりと内側にいながら行動に完全には信用のおけない存在になっている。カインの作戦に対しても、今回の時点では反応を描かないことで「実はこれも想定内で、それを利用して何かまた企んでいるのじゃないか」と思わせてくれる。この力の向け方は他作品ではなかなか見られない。




ハルト「この戦いが終わったらって思ってたけど……流木野サキさん、僕と……結婚して下さい」
先週の出来事に対するハルトの葛藤は今回ほぼすっぽりと省かれていましたが、それでも今回のこの発言にそこまでの衝撃は受けなかったかな。思考自体は突飛なようでも考えられないものではないからかしらん。心理描写がカットされている以上、「本意じゃないけど貞操奪っちゃったんで責任取ります」以外の理由も次回語られる可能性も全くの0ではないのだけど。
さて、次回はとうとう6号機の起動の模様。パイロットはアキラという予想が多数ですが、一体どんな経緯が描かれるのか。
ところで


尻はいいがなぜ下の場面を正面映しにしないんだ!バインバインしてたに違いないのに!
過去の感想:
革命機ヴァルヴレイヴ 第1話「革命の転校生」
革命機ヴァルヴレイヴ 第2話「666を超えて」
革命機ヴァルヴレイヴ 第3話「エルエルフの予言」
革命機ヴァルヴレイヴ 第4話「人質はヴァルヴレイヴ」
革命機ヴァルヴレイヴ 第5話「歌う咲森学園」
革命機ヴァルヴレイヴ 第6話「サキ・カムバック」
革命機ヴァルヴレイヴ 第7話「瓦礫の下のハルト」
革命機ヴァルヴレイヴ 第8話「光の王女」
革命機ヴァルヴレイヴ 第9話「犬と雷」
革命機ヴァルヴレイヴ 第10話「恋の選挙公約」

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