結局そこかよ!/マジェスティックプリンス24話感想
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マジェプリ葡萄、販売再開から2時間半で完売。シカーラに乾杯w さあ振り込みに行くか。
正直に言って、放送が終わったことにホッとしている自分もいます。最初は金曜の内に感想を書けたのが深夜になり朝になり、そして最終的に翌日までかけなければ書けない。この作品の感想に必要なエネルギーは、話が進む度にどんどんと増えていきました。あと半年続けられたら感想書くこっちの身がもたないwww でも、やっぱり寂しい。今はまだ最終話の余韻が残っているけれど、もう来週になってもイズル達の姿は見られないんだ……
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #024「宇宙に散る花」
©創通・フィールズ/MJP製作委員会

2クール続いたこの「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」もこの24話で最終回。ニコニコチャンネルでは9/19に「『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』最終回放送直前特番 ~ザンネンな生<ナマ> VOL.2~」が放送されました。19~23話の一挙放送に加えて、先週紹介した名シーン番付も発表。結果は
横綱:19話のチームドーベルマンの激闘
大関:20話、アサギの兄弟告白からのイズルの「お兄ちゃん♪」
関脇:14話のレッドファイブ覚醒
小結:8話のアサギの胃割れ
という具合でした。自分としては4話の、イズルがケイをかばって被弾するシーンからの流れに投票。あのシーン、本当に手に汗握ったので……




というわけで本編ですが、いやあ素晴らしかった。決戦中のコメディ部分を担っていたイズルが出撃したのでシリアス一辺倒になるかと思いきや、結局いつも通りだった。 各ピットクルーの出番もしっかりあったわけですが、上手く小分けされているのでテンポも崩れない。それでいて、分け目に入るのもレイカのボケだったりするというw しかしそうか、レイカはアッシュの状態のモニタリングだけじゃなく、各ピット艦への指示もあるから艦橋で仕事してるのか。

アンナ「頑張って、ブルーいち!」
ペコ「ワンですよ?」
アンナ「ええ!?」
分かっててそう呼んでるんじゃなかったのかこの子はwww 普段整備をしている時に彼女がこの呼び方をしても、父ディエゴや祖父マテオはむしろかわいく感じて訂正しなかったのかなあ、などと考えると微笑ましい。





アンジュ「黙ってついてこい!」
チャンドラ「暴れ馬の手綱を引くのは大変だぜ」
またチャンドラとアンジュのやりとりも、新造コンビなのにびっくりするくらい掛け合いになっていて素敵。その暴れっぷりに手を焼きつつも、自分がそういう役割であることをにどこか嬉しさを感じているチャンドラの姿は、笑いながらもホロリとさせられてしまいました。



他に笑ったのはダニール機のサイズ。前回他の機体と一緒にいる場面がほとんどないと思ったら、実は腕一本でウルガル機を潰せるほどの巨体だったというwww ラダ機よりでかいとかいったいどういうことなの……








アサギ「スターローズを全力で護衛します。行くぞ!」
こうしたコミカルな部分だけで埋まってしまわないのは、それまではもちろん今回もちゃんと決戦しているから。関連CDの歌で唯一使われていなかった「その逆」が今回初めて流れたわけですが、映像から言っても盛り上がりから言っても、他の話のBパート終盤で使ってもよさそうなくらい。でも、それをフェードアウトさせてイズルとレッドファイブのせめぎあいに持っていくというのがなんとも贅沢。「あるべき姿じゃない」というのが一層伝わってきます。
ところでこの戦闘、大型剣のヘビーマチェーテも使用してますね。バックパックの右翼に収納してる装備だから先週は分からなかった……まあ最終的に吹っ飛ばされてどっか行っちゃうんだけど。主人公機の大型剣でこんなに目立てない武器も珍しいんじゃないかしらん。






ケイ「やっぱりお兄ちゃんね、アサギ」
そして、そんなイズルを元に戻しに行くのがケイ、というのがすごく家族的というかなんというか。チームの役割分担としては彼女が赴くのは危険なのだけど、コントロールという役割だけがチームラビッツでの彼女じゃない。ケイがイズルを心配しているのが分かっているからこそ、スルガもタマキも彼女を行かせようとする。これが気持ちの通じ合っているカップルだと立ち位置的な作為性を感じてしまうのだけど、まだケイが追いかけるばかりの2人の仲だと自然と応援する気持ちでいっぱいになってしまったから困る。結局「バッチリ落としてくるのよ!」というピットクルーの応援には答えられなかったわけですが、この分だとケイ、戦いの後ケーキの焼き方を教わる時にいっぱいからかわれるんだろうなーw
そして自分の気持ちを抑えて彼女を迎えに行かせるアサギがお兄ちゃん過ぎて泣いた。






アサギ「おいちゃんと聞けよ!ケイが一生懸命説得してるんだぞ、喋るの苦手なのに!」
タマキ「バカアホアンポンタン、オタンチン!」
スルガ「イズルの癖に、顔キリッとし過ぎなんだよ!」
イズル「総……ツッコミ……」
アサギ「ツッコミたくもなるだろうが!」
タマキ「あれだけ出るなって言ったのに!ボケナス、オタンコナス!」
スルガ「お前にはありとあらゆるタマがねんだよ!」
イズル「ひどい……」
アサギ「ひどいのはお前だ!」
タマキ「描く漫画もひどいけど!」
スルガ「ほんっとザンネンな奴だな!」
イズル「……3回連続でツッコミはやめてくれる?」
で、ケイに恋する女の子はさせつつ、説得は結局皆で。上でも述べましたが、今回は戦闘での役割以上に、気持ちの面からイズル達の繋がりを描くことに比重が置かれていたように思います。だから最後の決着が結局イズル1人になってしまっても、けして彼だけが頼りというようには感じられない。もちろんこれは、クレイン戦やルティエル戦で戦うチームとしての連携を十分見せてきたから成り立っているわけでもある。
でもだからって総ツッコミで元に戻るというのはあんまりにも彼ららしくて笑ってしまいました。「洗脳されちゃったけど、口げんかの相手に罵られて激怒して元に戻る」とかならまだしもwww 一方で、4話で戦いから帰ってきた時の「ああ……僕、みんなにツッコまれてる……!」を思い出させられもする。


ちなみにレッドファイブが元に戻った時「あれこれスパロボ的にはどうすんだろ」とか思ったのはここだけの秘密。どうせ後でスパロボ的にも大歓喜だったし。









イズル(生き抜け……生き抜け……でも、それは自分のためだけじゃない。僕には守りたいものがあるんだ。僕が戦うのは戦いたいからじゃない。大切な人を守るため、そして)
イズル「ヒーローになるため!」
タマキ・アサギ・ケイ・スルガ「「「「結局そこかよ!」」」」
というわけで真・覚醒! まさかこの上隠し球があると思ってなかったので、これは本当に驚きました。放出していた粒子が翼の形になるというだけでなく、それが腕のように動いて敵を攻撃できるというのがインパクト大。背中に翼が生えるのって、力の象徴にはなっても直接攻撃に役立つことって少ないからなあw
一気に超人バトルの領域に足を突っ込みながら、一方で接近戦の激しさも健在。隙あらばザクザクとジアート機を刺すレッドファイブと、それに構わず蹴り飛ばすジアート機の描写はまさに決戦の感。前回ジアート機の剣をへし折ったの同じような感じでパンチも披露してますが、これは放出していた青い粒子を拳にまとわせたものなのかな。






ジアート「今こそお前を狩る!」
イズル「皆のところに生きて帰るんだ!」
そして、ゲートの崩壊後はまさにボロボロの状態での激闘。今回は戦闘シーンの大半がレッドファイブに割かれているわけですが、野性的かつ軽やかな暴走レッドファイブ、意想外の攻撃方法で魅せる真レッドファイブ、ボロボロの状態から最後の一撃を繰り出すコアユニットと3シーンそれぞれが別方向にまとめられていて、とにかく見応えがありました。コアユニットでの戦闘、アサルトイェーガーへのリンケージ自体は序~中盤で見る機会がありましたが、パージは初めて。最後の戦闘は何やってるのか本気で分からなくなるレベルの速さだったのが、最後の貫手にはしっかり溜めを作るメリハリが気持ちいい。デザインが曲線的なコアユニットで特に映えるアクションでもありました。










ジュリアーノ「AE23宙域に反応があります!」
ジークフリート「レッドファイブ確認、座標を送ります!」
ケイ「イズル!」
タマキ「イズル!」
スルガ「イズル!」
アンジュ「イズルさん!」
チャンドラ「イズル!」
アサギ「イズル……!」
リン「イズル……」
最期に流れるOPがしばらくはオフボーカル、というのは緊迫感を出すのにうまい演出ですね。シモンとテオーリアの会話から死んでいることはないだろうとは感じてはいましたが、聞こえない歌い出しに思わず固唾をのんでしまいました。物理的に緊張させるなよズルいwww
最期は後日談が欲しかったなあ、というのも正直なところですが、この密度で最終話を描かれてしまうとどこに突っ込めるのよという話でもある。そこはドラマCDに期待かなあ……

さて全話終了ということで、ちょっと振り返ってみたいと思います。
放送が始まったのは今年の春。「革命機ヴァルヴレイヴ」、「翠星のガルガンティア」と並んで今期はロボット物が豊作だなーとは思っていましたが、けして期待はしていなかった作品でした。ヴァルヴレイヴの大宣伝やガルガンティアの脚本家知名度に比べると地味だったこともありますが、僕の場合原因は最初に見たビジュアルにあります。

新作アニメ『銀河機攻戦隊マジェスティックプリンス』監督:元永慶太郎 キャラデザ:平井久司 制作:動画工房×オレンジ(萌えオタニュース速報)
・イズルがキメ顔過ぎ
・タマキの胸が隠れていて性別が判断できなかった
・ケイの胸が(自粛)
これに「プリンス」というタイトルもあって、イケメン男子キャラのオサレロボットものでは?なんて思っちゃったんですよね。視聴リストに加えない選択すら考えた記憶があるwww
で、そんな僕に「一応見てみよう」と思わせてくれたのが「ロボットアニメ」であることと、そしてPVの存在でした。
コメでもツッコまれてますが、すごく「映画予告っぽい」んですよね。宣伝なんだから当然なのだけど、映画予告の作りってすごく訴求力が高い。今月3本映画を見に行きましたが、事前のCMタイムでいくつか興味を持たされてしまいました(まあ、出不精だから結局見に行かないと思うけど)。「予告編はとても面白そうでした!」とは「かってに改蔵」の台詞ですが、実際予告倒れを疑いたくなるくらい視聴意欲をそそられまして。からかい半分くらいの気持ちも抱きながら、視聴することに決めたのでした。
1話の時点ではポテンシャルは感じたものの、そこまで夢中になったわけではありません。転機になったのは、4話。誰も死なないだろう、と思ってはいたのですが、どうやってここから生き残れるんだ?という窮地の描き方、それを脱した後の彼ら独特の会話、そしてリンの涙……負け戦なのに、とてもとても感情移入してしまったのを覚えています。そこからはチームドーベルマンとの5話、卒業の6話と一挙に引きこまれていき、ケレス大戦でブルーレイを予約。この頃にはもう、自分の中でこの作品は春期アニメの主役になっていました。そしてもちろん、夏期アニメの中でも。

この作品については「ベタ」あるいは「王道」といった評価を見かけることが後半多かったように思いますが、自分としては本編を視聴している間はほとんどそういったことを感じることはなかったです。せいぜいペコの素顔くらいでしょうか(嬉しいけど)。理由を考えて思ったのは、これは自分がイズル達に対して感じる距離の問題なんじゃないかということでした。
いわゆる「普通の人の人生(言ってみればベタな人生)」というのは、遠くから切れ目切れ目だけ見る分には確かに突飛なことはありません。学校、ですとか、恋、ですとか。でも、近づいて個人個人を見ればその人だけの苦悩があって、喜びもあって、誰一人として同じ人生なんて送っていない。それは「その人だけの物語」です。
たぶん僕はストーリー類型を考える以上に、この作品に対して「イズル達だけの物語」であることを感じていたのだと思います。そう感じてしまったら、もうベタとか王道だなんて関係ないんです。ただ夢中になって、彼らを見守りたくなってしまう。「一歩引いて見てみる」なんてしたくない、むしろ踏み込みたい。登場人物をこんなにも身近に感じられるようになっていたのは、振り返ってみて驚きでした。

一時期アニメからはほとんど離れてしまった僕がまた熱心に見るようになったのはここ3年ほどのことですが、その中でこの作品は燦然と輝く存在になりました。無邪気に見ていた幼少期でもないのに、ここまで夢中になれる作品に出会えるとは思っても見なかったです。発表されたゲーム化情報、検討中のセカンドシーズン、継続中の漫画版と今後も動き(ロボット物としてはやはりスパロボ参戦を期待したい)はありますが、声を大にして言いたい。イズル!アサギ!ケイ!タマキ!スルガ!大好きだぞ!
スタッフの皆様、最高のアニメをありがとう。制作、本当にお疲れ様でした。
<おまけ>
じわじわ癖になるなwww
関連:
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #001「出撃」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #002「ヒーロー誕生」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #003「奇襲」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #004「喪失」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #005「小惑星基地潜入作戦」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #006「卒業」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #007「欲望の牙城」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #008「ケレス大戦」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #009「開示」
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス #010「狩るもの、狩られるもの」
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ブルーレイ 銀河機攻隊 マジェスティックプリンス 第1巻
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