すごく大事!/ガリレイドンナ11話他2013/12/20感想
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凪のあすから 第12話 「優しくなりたい」
ガリレイドンナ 第11話(最終回)「ガリレオジャッジ」

すいません仮眠のつもりが目覚ましぶっちぎってましたーっ!;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
凪のあすから第12話 「優しくなりたい」
©Project-118/凪のあすから製作委員会



初めて感じた戸惑い。どこに行ったらいいか分からないまなかに見えたのは、そして彼女の前に現れたのは……
灯、ドリに陥落。元々至達自体を嫌っていたわけではないとはいえ、孫の顔を見て許してしまう祖父といった感が出ていて非常に微笑ましかった。灯が美海へ会いに行ったのは、あかりがお船引と結婚式を同時にする、と聞いて思う所があったからでしょうか。灯とあかりがそれぞれの気持ちを理解する思考的なクッションとしても、再会をえがくための視聴者へのクッションとしても効果的に機能しているワンシーンでした。
そうした下積みがあって、灯とあかりの会話は、この作品のホームドラマ的な部分の極致とも思える静けさに素晴らしいものがありました。光達の母が亡くなった時の話はそれだけでも十分美しい話ではありますが、以前の回想で当時のあかりの光への思いやりが描かれていたおかげで愛情が重層的に表現されていて素晴らしい。弟を思いやる姉、その子供達を思いやる父親。素敵な家族だなあ……
ちなみに喫茶店のマスターが涙するのは演出としてあざとくないかとも思ったのですが、考えてみるとこの人、美海の母みおりが存命の頃から彼女たちの事を見ていたはずなわけで、そりゃ部外者なりにウルっと来てしまうわなと納得。



一方で、光達の恋は一応の気持ちの整理がついたり更に錯綜したり。単に1人が2人の間を行ったり来たりするのではなく、動く者、見る先が変わっていく様をゆっくりと見せながら最後に告白大会→1話の再現と続いていく流れの緩急が上手く、かわいいと思う以上に見ていて胸が締め付けられました。青年や大人ではなく「少年少女の恋愛」という、成長が多分に絡む特性が存分に活かされていて、ドロドロなようでも切なく、美しい。
1番変わってきたまなかが、今1番戸惑って、立ち止まりそうになっている。光の気持ちをはっきりと知って惑うまなかの心は、再びの紡との会話でどのように成長するのか。先に述べた彼女たちの恋模様人間模様のいい意味での子供っぽさが維持できるのかも含め、とても楽しみです。
関連:
凪のあすから 第1話「海と大地のまんなかに」
凪のあすから 第2話「ひやっこい薄膜」
凪のあすから 第3話「海のいいつたえ」
凪のあすから 第4話「友達なんだから」
凪のあすから 第5話「あのねウミウシ」
凪のあすから 第6話「巴日のむこう」
凪のあすから 第7話「おふねひきゆれて」
凪のあすから 第8話「たゆたう想いのさき」
凪のあすから 第9話「知らないぬくもり」
凪のあすから 第10話「ぬくみ雪ふるふる」
凪のあすから 第11話「変わりゆくとき」
ガリレイドンナ第11話(最終回)「ガリレオジャッジ」
(C)ガリレイドンナ製作委員会



裁判で明らかになる母・シルヴィアの真実、そして決着。
この状況だと母の記憶喪失が嘘で潜入捜査でした、くらいやらないとまとまらないのでは……と思ってたら本当にそれで終わった。というか、考えてみるとそうでもないと必然性のない記憶喪失だったのですよね。社長とロベルトの会話というタイミングではなく、三姉妹と再会する瞬間に記憶喪失を明らかにした方がずっとインパクトは大きい。また三姉妹をアドニムーンに協力させるためのカードとしてシルヴィアを利用したり、あるいは敵として立ち塞がらせたりする選択肢が脚本にはあったはずですが、結局は最終回まで三姉妹との接触自体がなかったわけで。詰まる所「記憶喪失になりました」とやったのは「序盤から潜入捜査させてました」と示すためのものでしかなかったわけになります。三姉妹を脅す材料のはずだった国際指名手配にアドニムーン社自体が縛られてしまう=裁判という場を用意する理由付けであることが見えてしまう部分などもそうですが、状況づくりのための進行が感じられてしまうのは本当に厳しい。
こうした展開に振り回された結果、何が起きているかと言えば三姉妹の行動の意味の薄さ。両親が最後においしい所を持っていく展開自体は否定はしません。でも、それは三姉妹の活躍という山の上に盛り付けることでのみ許されるものだったはずです。過去から戻ったけどいいとこなしで3人とも捕縛、得意分野の法の場でもその場でもらった資料で語るだけの葉月なんて程度の山が、この両親のどんでん返しの盛り付けに耐え切れるはずがない。過去を語らせ宿敵として扱っておきながらエージェント程度の出番しか最終回になかったロベルト、使い方も分からず結局テゾロだけ持っていくシシーニョを含め、なんとも登場人物のバランスの悪い最終回だったなあ……
あ、強いて言うなら、弁護士がシシーニョだったと知った時の葉月の顔がある意味既に奪われた後だったのはかわいかった。



11話という尺に対して要素を盛り込み過ぎているのは目に見えていましたが、振り返るとそれ以上に話の雰囲気に統一感がない。4話までのスタイルが貫かれていれば、話はまとまらなくとも脚本に穴があろうとも「どういった作品であるか」という点については視聴者に確たるものを提示できたはずです。ですが、5,6話でそれまでのスタイルは一挙に崩れてしまった。家族の再生劇?いや違う。冒険活劇?いや違う。この作品全体で通されていたものなんて「ほっちびかわいい」くらいしかないんじゃなかろうか。
「謎解きについては個人的にはそれほど期待していない」とは僕が3話で書いたこと。いわゆるマクガフィンに相当するものなのであろうテゾロの正体よりも途中の人間模様や冒険活劇自体に期待を寄せていた僕にとって、第1話で提示された「家族の再生」「三姉妹・空賊・アドニムーンの三つ巴」といった要素は非常に魅力的なものでした。明るく、楽しく、登場人物は大真面目なんだけどシュールに笑えて……4話まではシリアスとギャグが綱渡り的なバランスで調和していて、シナリオの粗まで含めて僕のツボに非常にハマっていただけに、以後の失速ぶり、「途中すら楽しめなかったこと」は本当に残念。
今期の作品では指折りに期待していたのですが、見事に外れました。一人称が名前で、辛辣なようで臆病で、大久保瑠美ボイス……神月の魅力はこんなものじゃなかったはずだorz スタッフの皆様、お疲れ様でした。
関連:
ガリレイドンナ 第1話「ガリレオDNA」
ガリレイドンナ 第2話「メシェ」
ガリレイドンナ 第3話「キンギョ・ライフ」
ガリレイドンナ 第4話「スノーギフト」
ガリレイドンナ 第5話「星座夢幻」
ガリレイドンナ 第6話「ガリレオテゾロ」
ガリレイドンナ 第7話「ソルトフィッシュ」
ガリレイドンナ 第8話「ジャッポーネ」
ガリレイドンナ 第9話「時空金魚<前編>」
ガリレイドンナ 第10話「時空金魚<後編>」

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初めて感じた戸惑い。どこに行ったらいいか分からないまなかに見えたのは、そして彼女の前に現れたのは……
灯、ドリに陥落。元々至達自体を嫌っていたわけではないとはいえ、孫の顔を見て許してしまう祖父といった感が出ていて非常に微笑ましかった。灯が美海へ会いに行ったのは、あかりがお船引と結婚式を同時にする、と聞いて思う所があったからでしょうか。灯とあかりがそれぞれの気持ちを理解する思考的なクッションとしても、再会をえがくための視聴者へのクッションとしても効果的に機能しているワンシーンでした。
そうした下積みがあって、灯とあかりの会話は、この作品のホームドラマ的な部分の極致とも思える静けさに素晴らしいものがありました。光達の母が亡くなった時の話はそれだけでも十分美しい話ではありますが、以前の回想で当時のあかりの光への思いやりが描かれていたおかげで愛情が重層的に表現されていて素晴らしい。弟を思いやる姉、その子供達を思いやる父親。素敵な家族だなあ……
ちなみに喫茶店のマスターが涙するのは演出としてあざとくないかとも思ったのですが、考えてみるとこの人、美海の母みおりが存命の頃から彼女たちの事を見ていたはずなわけで、そりゃ部外者なりにウルっと来てしまうわなと納得。



一方で、光達の恋は一応の気持ちの整理がついたり更に錯綜したり。単に1人が2人の間を行ったり来たりするのではなく、動く者、見る先が変わっていく様をゆっくりと見せながら最後に告白大会→1話の再現と続いていく流れの緩急が上手く、かわいいと思う以上に見ていて胸が締め付けられました。青年や大人ではなく「少年少女の恋愛」という、成長が多分に絡む特性が存分に活かされていて、ドロドロなようでも切なく、美しい。
1番変わってきたまなかが、今1番戸惑って、立ち止まりそうになっている。光の気持ちをはっきりと知って惑うまなかの心は、再びの紡との会話でどのように成長するのか。先に述べた彼女たちの恋模様人間模様のいい意味での子供っぽさが維持できるのかも含め、とても楽しみです。
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凪のあすから 第1話「海と大地のまんなかに」
凪のあすから 第2話「ひやっこい薄膜」
凪のあすから 第3話「海のいいつたえ」
凪のあすから 第4話「友達なんだから」
凪のあすから 第5話「あのねウミウシ」
凪のあすから 第6話「巴日のむこう」
凪のあすから 第7話「おふねひきゆれて」
凪のあすから 第8話「たゆたう想いのさき」
凪のあすから 第9話「知らないぬくもり」
凪のあすから 第10話「ぬくみ雪ふるふる」
凪のあすから 第11話「変わりゆくとき」
ガリレイドンナ第11話(最終回)「ガリレオジャッジ」
(C)ガリレイドンナ製作委員会



裁判で明らかになる母・シルヴィアの真実、そして決着。
この状況だと母の記憶喪失が嘘で潜入捜査でした、くらいやらないとまとまらないのでは……と思ってたら本当にそれで終わった。というか、考えてみるとそうでもないと必然性のない記憶喪失だったのですよね。社長とロベルトの会話というタイミングではなく、三姉妹と再会する瞬間に記憶喪失を明らかにした方がずっとインパクトは大きい。また三姉妹をアドニムーンに協力させるためのカードとしてシルヴィアを利用したり、あるいは敵として立ち塞がらせたりする選択肢が脚本にはあったはずですが、結局は最終回まで三姉妹との接触自体がなかったわけで。詰まる所「記憶喪失になりました」とやったのは「序盤から潜入捜査させてました」と示すためのものでしかなかったわけになります。三姉妹を脅す材料のはずだった国際指名手配にアドニムーン社自体が縛られてしまう=裁判という場を用意する理由付けであることが見えてしまう部分などもそうですが、状況づくりのための進行が感じられてしまうのは本当に厳しい。
こうした展開に振り回された結果、何が起きているかと言えば三姉妹の行動の意味の薄さ。両親が最後においしい所を持っていく展開自体は否定はしません。でも、それは三姉妹の活躍という山の上に盛り付けることでのみ許されるものだったはずです。過去から戻ったけどいいとこなしで3人とも捕縛、得意分野の法の場でもその場でもらった資料で語るだけの葉月なんて程度の山が、この両親のどんでん返しの盛り付けに耐え切れるはずがない。過去を語らせ宿敵として扱っておきながらエージェント程度の出番しか最終回になかったロベルト、使い方も分からず結局テゾロだけ持っていくシシーニョを含め、なんとも登場人物のバランスの悪い最終回だったなあ……
あ、強いて言うなら、弁護士がシシーニョだったと知った時の葉月の顔がある意味既に奪われた後だったのはかわいかった。



11話という尺に対して要素を盛り込み過ぎているのは目に見えていましたが、振り返るとそれ以上に話の雰囲気に統一感がない。4話までのスタイルが貫かれていれば、話はまとまらなくとも脚本に穴があろうとも「どういった作品であるか」という点については視聴者に確たるものを提示できたはずです。ですが、5,6話でそれまでのスタイルは一挙に崩れてしまった。家族の再生劇?いや違う。冒険活劇?いや違う。この作品全体で通されていたものなんて「ほっちびかわいい」くらいしかないんじゃなかろうか。
「謎解きについては個人的にはそれほど期待していない」とは僕が3話で書いたこと。いわゆるマクガフィンに相当するものなのであろうテゾロの正体よりも途中の人間模様や冒険活劇自体に期待を寄せていた僕にとって、第1話で提示された「家族の再生」「三姉妹・空賊・アドニムーンの三つ巴」といった要素は非常に魅力的なものでした。明るく、楽しく、登場人物は大真面目なんだけどシュールに笑えて……4話まではシリアスとギャグが綱渡り的なバランスで調和していて、シナリオの粗まで含めて僕のツボに非常にハマっていただけに、以後の失速ぶり、「途中すら楽しめなかったこと」は本当に残念。
今期の作品では指折りに期待していたのですが、見事に外れました。一人称が名前で、辛辣なようで臆病で、大久保瑠美ボイス……神月の魅力はこんなものじゃなかったはずだorz スタッフの皆様、お疲れ様でした。
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ガリレイドンナ 第10話「時空金魚<後編>」

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